Oh! My HONEY8の直後です。
欲求不満な体を抱えたままの、悪夢の外出が漸く終わった。
Dホイールにと二人で乗る度に、密着する体が堪らなくておかしくなるかと思った程だ。
急いで買い物を済ませ、家に戻って来たが、冷蔵庫に食材をしまうの後ろから襲いかかりそうになる自分を押し殺すのに苦労した。
「…よし、お終い」
袋の中のものを冷蔵庫に入れて、は遊星を振り返る。
「さ、約束通り…出掛けよっか…?」
セックスの為にする外出と言うことで、は少しだけ照れたように控え目に告げる。
待ちきれないくらいで、本当は今すぐ部屋で致したいところだが、もう邪魔をされたくない一心で遊星は頷いた。
の手を引き階下へ降りる。
「あれ、遊星出掛けるの?寝なくていいのかい?」
「…ああ。急用なんだ。明日まで帰らない」
「クロウにレタス使うなら半分の方から使ってって言っといて。後は何使ってくれても良いから」
「はいはい。気をつけてねー」
二人連れ立って出掛けることにブルーノが何かを気にする様子は無い。
出掛ける理由が理由なだけに、は見送られることが非常に居心地悪かったのだが。
それでも走り出してしまえば二人きりには違いない。
密着するの体が嫌でも遊星の気分を昴らせていく。
今日程遊星がサテライトを遠く感じた日はないだろう。
そして、そらそろハイウェイに差し掛かろうかと言うところで、ふと遊星は気付く。
「ああ、そうか。こういう所があるじゃないか」
「え?」
風に途切れそうになって聞き取りにくかったが、は遊星が何かを見つけたらしいことを知り、遊星と同じ方に視線をやる。
「!」
「もう、ココで良いんじゃないか?邪魔も絶対に入らなそうだ」
「そ…それはそうだけど…」
躊躇いながらもが同調して見せると、遊星は。
「決まりだな」
と、勝手に結論を出し、道を逸れた。
「えっ…!?で、でも…!」
はあわあわと遊星に抗議しようとするが、このDホイールの行き先を決めることが出来るのは遊星だけ。
彼が止まらない限りは従うしかないのである。
「ちょっと、お金掛かること知らないわけじゃないわよね?どうするのよー」
が連れ込まれたのはいかがわしい下品なお城、世間で言うところのラブホテルである。
当然だが部屋に入ってしまった時点で使用料金が発生する。
「それくらいなら持っているから問題ない」
「だからって…っ」
尚も抗議を続けようとするの肩を掴んで、遊星は言葉が出て来るより早く唇を塞いだ。
「んっ、!」
唇で黙らせるなんて、ずるい。
…と、思ったけどスカートの中に入ってきた遊星の手がいやらしくの割れ目をなぞるから。
「はぅ…んっ」
下着越しに遊星の指を感じてはふるりと身を震わせた。
こんな性急な遊星は初めてだ。
確かにセックスの時にはケダモノのようになったりもするけれど。
「ふ、あ…っ!」
キスを与えたままで、遊星はの体を抱き上げた。
そしてそのままベッドへ運ぶと、逃げられないように自らの体の下へと組み敷いてしまう。
「はぁ…、もぉ、キスで黙らせるなんてずるい…」
「仕方ないだろう。昨日から散々焦らされているんだ。特に、今朝のは辛かった」
「今朝…?あ、…」
そう言えば今朝、遊星の体を弄ったけれど時間が無くなって放置したんだっけ。
何をしたのかを思い出し、は顔を赤らめる。
我ながら大胆な事をしたものだ。
「ご、ごめんね…」
少し罰が悪くなって謝罪を口にすると、遊星はニヤっと笑う。
「謝らなくてもいいから、続きを口でしてくれないか」
「!」
返事を聞く気は無いようで、ベルトを緩めて既に大きくなっているソレを取り出し、の口元に突きつけた。
赤く充血するソレを見せ付けられては更に頬を赤くする。
が、朝に遊星を放置した罪悪感も手伝って、はおずおずと遊星の求めに応じた。
「っ…」
ぬるん、との口が遊星の先端を軽く口に含む。
舌を緩やかに這わせながらちゅくちゅくと撫で回すと遊星の腰がぴくんと震えた。
「んむ…、はぁっ…」
優しく根元を握りこんで先端をぺろぺろ舐める。
「はぁっ…、…」
強請るかのようにの髪に遊星の指が絡みついた。
それに誘発されるようには遊星を深く口の中に頬張る。
「うあぁぁっ…」
溜め息を吐くように遊星が声を上げた。
構わず裏筋を舌で撫で上げながらじゅるじゅると吸い、根元を扱く。
「あっ、はあっ……、イイ、ぞ…っ、く、はぁっはぁっ…」
揺らめく遊星の腰が本当にいやらしい。
自分の与える愛撫に興奮していると思うと、可愛くなってくる。
もっと、声が聞きたくてはくびれた部分を舌で撫で回し、上目遣いで遊星の顔を盗み見る。
上気した遊星の頬。
荒い息遣いがこぼれる口元。
苦しそうな表情で掠れた喘ぎ声を漏らしながら、遊星がの頭をきゅうっと掴んだ。
「っ、はぁ…、あぁぁっ、…、あぁっ!出そう、だ…っ」
確かに口の中には遊星の味がじわりと溢れ始めている。
「んふ、はぁ…、いーよ、飲んであげるから…いっぱい出して…」
「っ…!」
の言葉に一瞬我に返って下を見下ろせば、妖しげな欲情を湛えた視線が遊星を見上げていた。
そしては一気に遊星を頬張ると、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てながら唇で激しく上下に扱き始める。
「うはぁっ!!、っ…!はぁっはぁぁぁっ…!!」
「っ、…ンっ、ンっ、んぅ…っ」
溢れた唾液が顎を伝うのも構わずには遊星を攻め立てる。
根元を握り込んだ手も口の上下運動に合わせて動かし、裏筋を舌でねろねろとくすぐった。
「あっイク…っ、…はぁ、あぁぁっ、…出る、出る…っ!!」
射精の瞬間に遊星はの頭を逃げられないように掴むと、思い切り腰を押し付けた。
「…、ンぐっ!!…、ふ、うぅっ…」
口内の奥に勢い良く精液を流し込まれたはむせそうになるが、必死で堪えてそれを垂下する。
昨日の夜から我慢していた分がたっぷりと吐き出されて苦しかったけれど何とか全てを飲み込んだ。
搾り出すように断続的に吐き出した遊星は深い溜め息をついて、漸くから腰を引く。
「けほっ、はぁぁ…窒息するかと思ったよぉ…」
咳き込みながら涙目で恨みがましく遊星を見るが、遊星は涼しい顔をしている。
寧ろ欲求不満がある程度解消されたことでスッキリしたのかもしれないが。
「いっぱい出して、と言ったのはだろう?」
「もー、言ったけどー…。あんな奥まで入れなくてもいいじゃない。すごく苦しかった…」
「悪かった。次は優しくする。とりあえずシャワーを浴びよう」
遊星の言葉に、本当に性急に事に及ぼうとしたなぁ…とは改めて思う。
ホテルなんて初めての体験なのに、部屋の中を改める前にいきなりベッドの上だなんて。
…とはいえ部屋の造りなどは普通の宿泊施設と変わらないように見える。
もっと暗くて不潔な感じを想像していたけれど、案外まともなのだなぁとは思った。
遊星が離れたのでも体を起こしてきょときょとと辺りを見回してみる。
そしてドアで隔たれたバスルームの方へ入ってみた。
「ああ、流石にそういう場所って感じ。お風呂すっごく広い」
家の風呂は二人で入るとなかなかに狭いが、ここの浴槽は二人で入っても余裕そうだ。
「…ね、遊星。シャワーじゃなくてお風呂にしようよ」
「がその方が良いなら俺はどっちでもいい」
「やった」
遊星の言葉に、は機嫌よくバスルームの蛇口を捻ったのである。
「はぁぁ…これすっごくイイ…」
「ああ、悪くない、な…」
たっぷりとお湯を張った浴槽に体を沈めた遊星に絡みつくようにが抱きつく。
普段なら後ろから抱いて二人で入っていて、遊星の体の上に寝そべるようにお湯に浸かるのは初めてだ。
「ふふっ、遊星が近いね。幸せぇ…」
くすくす笑いながらが頬にキスをしてくる。
最初は非難していたが、何だかんだで楽しそうなを見て遊星は安堵する。
我慢出来ずに連れ込んでしまったことは少しだけ悪いと思っていたので。
の細い腰に腕を回してお臍の辺りを軽く撫でた。
「あん、くすぐったいよ…」
さわさわとソフトタッチで触れられては小さく体を震わせた。
「くすぐったいだけか?」
「きゃん!」
伸びてきた遊星の手がの乳首を摘み上げる。
「…可愛い声だ」
「ばか…、あっ!…」
下腹を撫でていた遊星の手がするんと足の間に潜り込んだ。
割れ目を押し広げて、指先が中に埋まる。
「んん…っ!」
「ぬるぬるしてるな。いつからこんなにしてるんだ?さっき俺のをしゃぶった時か?」
「やっ…!そんなこと聞かないでよ…!」
遊星の首に回されたの腕にぎゅううううと力が篭り、体を更に密着させる。
柔らかな体を押し付けられて遊星も欲情を煽られるのを感じたが、それをには分からないように言葉を続ける。
「教えてくれないのか?」
「お、教えない!そんなこと…!もう黙って…!!」
ざぶ、と浴槽のお湯が揺れた。
遊星に馬乗りになるように体勢を変えたが、さっき黙らされた時とは逆の立場になって唇を押し付ける。
「…、っ」
「は、ん…」
普段とは違い、が与えるように交わされる唇。
遊星の口内を恐る恐る撫でると、ちゅるんと吸い上げられてぞくっとした。
「ふ、っ…んン…!」
口の中で舌を絡め取られてが小さな吐息を漏らす。
混ざり合った唾液を飲み込んでゆっくりと離れた。
「っは…ぁ」
「…からなんて、珍しいな」
「遊星が…変なこと言うから…」
馬乗りになったままでは恥ずかしそうに俯いて視線を逸らす。
そして、少し冷えた体をお湯に浸けようと体をずらしたら…。
「っ、遊星だって、人のこと言えないじゃない…」
に言われ遊星は苦笑を浮かべる。
内股の辺りに遊星の昂ぶりを感じては顔を赤くした。
さっきイったばかりなのに…とは思うが、それだけ我慢させていたのかもしれない。
それに、もまだ遊星を中に受け入れてはいなかった。
そう考えると中がきゅうんと疼いてくる辺り、自分も遊星を責められないなぁとはこっそり思う。
「…遊星」
「何だ?」
「…な、舐めて」
やはりさっきとは逆の立場になって、は遊星に胸を差し出した。
一瞬遊星はきょとんとを見上げる。
「は、早く!結構恥ずかしいんだから!」
「…ふ、分かった」
少しだけ笑った遊星は差し出されたの胸をかぷんと口に含む。
請われた通りに舌で優しく撫でると、ふるっと体を震わせて背中をしならせるのが可愛くて堪らない。
丁寧に愛撫すると刺激でぷくりと膨らんでくる。
普段なら吸ったり軽く食んだりするところだが、風呂に入る前に「次は優しくする」と言ったことを思い出して敢えてそういうことをしないで見た。
の背中に腕を回して胸に顔を埋めるようにしながら舐め回す。
「はぁっ、はぁぁぁ…っ、ゆう、せぇ…っ」
胸を押し付けながらは切なげに溜め息を吐いた。
普段よりも丁寧で優しい愛撫。
じんわりと滲むように快感が体の中にわだかまる。
下腹の奥が疼いて収縮するのを感じて、眉根を寄せた。
「はぅ、ん…気持ちイイ…はぁ、っ…このまま、遊星食べちゃうから、ね…」
言っては遊星に胸を押し付けるように体を屈めた。
そして勃ちあがった遊星自身を手で固定すると、その上に腰を下ろす。
「っはぁぁん…!」
「う、あぁぁ…っ」
挿入の瞬間のずぶずぶと埋まりこむ感触に、思わず同時に声を上げる。
まさかのの行動に遊星は思わず自身が膨らむのを感じた。
それをも感じ取ったのだろうか。
遊星の首に腕を回すと頬を染めてはにかみながら。
「はぁぁ…、あは、遊星で…お腹いっぱい…おっきい…」
追い討ちをかけるかのような言葉を遊星に聞かせた。
こんなことを言われると優しくしようと思ったのに、歯止めが利かなくなる。
「…っ、!お前はいつもそうやって俺を誘う…!」
ざぶっと湯船が激しく揺らいだ。
「ひゃぁっ!」
一瞬、は何をされたのか良く分からない。
背中が冷たいとかお湯の感触がなくなったとか、視界が高くなったとか。
気付いたころにはいわゆる駅弁の体勢で遊星に激しく腰を遣われていた。
「はぁっ!あぁぁんっ、やぁっ、何、するの…!!」
「っ、俺を、煽るから…だっ…!」
遊星を受け入れるのは暫らく振りだが、それがこんなに激しくされるなんて。
抱えあげられた体に遊星は容赦なく体をぶつけてくる。
「んっ、あっ!あはぁぁ…っ!」
硬く勃ちあがった遊星自身が抉るようにの膣壁を擦り上げた。
「う、く…っ、はぁっはぁっ、すごくイイ…っ、、…!」
感じ入ったいやらしい声で名前を呼ばれると体が切なく疼いてしまう。
突き上げの瞬間にきゅうきゅうと自身を締め上げられて遊星はぞくぞくと腰を震わせた。
背筋を快感が伝わっていく。
「堪らない、っはああ…、っ、うは、あぁ…っ」
「はっ、遊星…、あはぁっ!すっごい、のぉ…!うあぁぁんっ…!」
じゅぷじゅぷと卑猥な音を響かせながら速度を増す遊星には必死でしがみついた。
壁に押し付けられるようにして密着した体から汗が流れる。
震え上がる体の奥がに絶頂の予感を覚えさせた。
「ゆう、せ…っ、あっあっ、私…っ、イきそ…っ!」
「は、…っああ、いいぞ…っ、一緒、に…っ!」
「んンっ…、やぁっ、も、だめぇ…っ!」
浅く収縮を繰り返すの膣壁の刺激を受けながら、遊星は深くを突き上げた。
同時にびく、とが背中をしならせる。
「はぁぁっ、遊星っ遊星っ!!イくっ、はぁぁんっ!イくぅ!」
「…っ!」
がくがくと体を痙攣させる。
絶頂の瞬間にきつく中が締まり、搾り取られるように遊星は射精する。
「はぁ、っ…遊星の…出てるの、感じる…」
余韻に浮かされたように呟く。
「だから…あまり、煽らないでくれないか…」
「…え?どういうこと?」
「…」
無自覚か。
尚更タチが悪い。
改めてもう一度温まってから風呂を出て。
何となくベッドの上。
「あー…もう、こう言っちゃなんだけど…広い。すっごい広い」
セックスの為に設えられたベッドなのだからある程度当然といえば当然である。
元々から二人で使用するためのベッドが広くなくては話にならない。
「普段は狭くて悪かったな」
家のベッドは元々遊星が一人で使っていたのだからここと比べて狭いのは当たり前。
「あん、そういうこと言ってるんじゃないの」
遊星に絡みつくようにが体を寄せた。
風呂から上がって、裸のままでごろごろしていたので触れ合うのは素肌だ。
「遊星にぎゅうってされて寝るの、好きだから良いの」
「…」
「それに、遊星のベッドは何処で寝ても遊星の匂いがしてとっても安心するし…」
体を密着させて、出てくる言葉がそれとは…。
「、そういうのを煽ると言うんだ」
「え?」
きょとんとするに遊星は覆いかぶさる。
「いや、そういうが好きなんだ。今夜はいつも以上に啼いてもらうからな」
「う、嘘…まだするの…?」
「当然だ。まだ、全然足りない…」
言いながら遊星はに優しくキスをする。
ちゅ、ちゅ、と啄ばむようなキスが徐々に深くなる瞬間が官能的だ。
素肌の柔らかい体温を感じつつ、は遊星の背中に緩やかに腕を回した。
終
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ここまで読んでくださってありがとうございました。