Oh! My HONEY 10


ちょっと興味がある。
愛しい人がお酒を飲むとどんな風に豹変してしまうのか。
ああ、もしかしたら夜がもっと激しくなるのかもしれないな。
そんなことを期待してしまうことを許して欲しい。







その夜、付き合いを終えて帰って来た
今夜は良いお酒を飲んで帰ってきたので、としては非常にいい気分である。
酔っ払いの面倒をみなければならなくなった遊星には申し訳ないが、ふわふわとした浮遊感が心地よく、このまま寝てしまいたいほどだった。
しかしそこは流石と言うかなんというか。
服が皺になってはいけないと甲斐甲斐しい遊星。
ジャケットを脱がせ、ブラウスの前を開けてやる。
「スカートも脱がせてー」
「…仕方が無いな…」
セックスの時とは全く逆のの要求に遊星は苦笑する。
しかし女性のスカートを行為の為ではなく脱がすというのはなかなかに緊張する作業だ。
いや、もうこのまま全て剥ぎ取って抱いてしまっても問題はなさそうなほどは上機嫌だが。
すとんとスカートも脱がされ、はベッドにころんと寝転ぶ。
…」
「んー?」
「風呂は明日にするか?酒を飲んだままで風呂に入るのは余り良くないと思うんだが」
「…んー…や、入る。連れてってぇ」
化粧も落としたいし、と腕を伸ばす
普段よりも数倍甘えん坊になっていて遊星としては嬉しい限りである。
寧ろ普段からこれくらい甘えてくれても構わない。
しかしブラウスを着ただけのような姿のまま部屋から出すわけにもいかず。
「…脱衣所で脱がせば良かったな…。とりあえずこれを着ててくれ」
遊星は自分のジャケットで包むようにに被せて、そのまま抱き上げた。
くったりと体を預けてくる無防備なにいけない気分が膨らんでくる。
「んふ、遊星のジャケット…いー匂いがする…。遊星の匂いだね。うふふ」
何が嬉しいのか分からないけれど、可愛い彼女が自分のジャケットの匂いを感じて微笑むなんて。
遊星の理性を砕くには十分すぎるダイレクトアタックである。
「…なぁ、。俺も一緒に風呂に入っていいか?酔ったお前が心配だから…」
しれっと建前を口にした遊星には上機嫌な笑みを見せた。
「いいよー。じゃあ、体洗ってほしーなぁ」
「!…ああ、勿論。それくらい毎日だってしてやる」
一瞬むせそうになるくらい驚いたが、それを隠して平静な返事をかえした自分を褒めたいとすら思った。
嗚呼、今夜の風呂は楽しい風呂になりそうだ。
こっそりとにんまりする遊星には気付かない。
気持ち良さそうに遊星に体を預けてうっとりと目を閉じているだけだった。


「あはぁ…ゆうせぇ、もお…エッチぃ……」
楽しそうにくすくす笑いながらは遊星の膝の上で身を捩る。
くすぐったさが勝つらしく、快感を示すというよりはふざけているような
「体を洗って欲しいと言ったのはだろう?」
遊星も楽しそうにの胸で手の中のボディソープを泡立てる。
ぷくぷくと滑らかな手触りを楽しみながら緩やかに胸を揉みしだいた。
「はぁ…ん、くすぐったいのぉ…ちゃんと洗ってよー…」
「洗っているさ。ほら…」
「んん…、やぁん、気持ちいぃぃ…っ」
敏感に膨らみ始めた乳首をぬるんと捏ねられてピクッと反応する
丁寧に遊星の指先がの胸を這い回る。
「あっ…あぁっ…遊星、はあぁ…っ」
「可愛いな…愛している、…」
ちゅっちゅ、と遊星の唇が頬や耳に触れては身じろぎした。
じわじわと足の間がぬかるんでくるのを感じる。
もどかしそうにが膝を擦り合わせたのを遊星は見逃しはしなかった。
「感じてきたのか?体を洗っているだけなのに」
などとニヤニヤしながら意地悪くのたまう。
「だって…それ洗う手つきじゃない…っ、胸ばっかり触るし…!!」
「気に入らないか?なら…」
遊星は洗面器にお湯を掬うとの体の上の泡を流し始めた。
ざぁ、と熱いお湯が少し冷えた体に心地良い。
肌が冷えたことを気遣ったのか、遊星は殊更丁寧ににお湯を被せた。
「あー…これ凄く気持ち良いかも」
遊星の膝の上で背中を抱かれながら体を洗い流してもらうなんて贅沢だと思った。
酔った勢いでお願いしてしまったが思いの外気持ちが良い。
「これで満足されては困るんだが」
「え…?」
「さっきのが気に入らなかったようだから、こういうのはどうだろうかと」
言うなり遊星はをバスタブの端に浅く座らせた。
そして、自分はその足元に膝をつく。
「あ、嘘、ヤダ…っ」
膝の間に割って体を押し込んでくる遊星が何をするつもりなのか気付くが、既に遅かった。
遊星の体が邪魔をして足を閉じることが出来ない。
好色な指先がの花弁を軽く押し開いたかと思うとそのまま顔を近付けてくる。
「あ…っ!」
ぴくっとは体を震わせて声をあげた。
唾液を含んだ遊星の舌先がぬるんと溝を這う。
「ん、ン…やだぁ…っ、あっ、あっ…!」
探る動きで割れ目に潜り込んでくる遊星の舌が、簡単にの敏感な箇所を探し当ててしまった。
「やあっ!そこ…だめぇっ!」
びくっとの腰が跳ねる。
同時にとろりと中から愛液が零れ落ちた。
「…溢れてくる…」
「っ、や…っ見ないで…!」
ねろねろと舌が敏感な突起を撫で回し、の愛液をすすり上げる。
「あぁぁん…、だめ、気持ちイイ…」
「綺麗にしているだけなのに、これも感じるのか?」
言いながらも流石に確信犯であるらしく、遊星はまたしてもニヤニヤと笑って見せた。
「綺麗に、って…あっあっ!舌入れないでぇ…っ」
ぬるんとの膣内に潜り込んでくる感触にの体は勝手に戦慄いてしまう。
ひくひく震える内壁を刺激するかのように遊星は舌を蠢かせた。
「うあっ!あっ!あっ!」
中で柔らかいものが蠢く奇妙な感覚。
酒に高揚する体をぞわぞわとした快感が駆け抜けていく。
「んはぁっ…あぁぁ…ゆうせぇ…っ」
視線を落とせば、足の間に舌を這わせる遊星の鼻先が映る。
卑猥な光景に思わずの心臓が跳ね上がった。
「っ、は…。今すごく締まったな…何かいやらしいことを考えたのか?」
「違…っ、そんな、こと…っ」
ただ見えただけだ。
だけどそんなことを口には出来ない。
顔を赤らめながら首を横に振るだけだ。
「ふぅん?だが…感じたのには違いないだろ?」
意地悪い質問を投げながら遊星は今まで舌が入っていたの中に指先を埋め込む。
そして赤く充血する突起を舌先で弾いた。
「きゃぁんっ!」
感じる箇所を指と舌で攻められてはびくんと腰を震わせる。
反応したに更に追い打ちをかけるように遊星はちゅう、と敏感な突起を吸い上げた。
「はぁっ!あはぁぁっ…」
快感には背中をしならせる。
もっとして欲しいと強請るかのように、無意識に揺れる腰が遊星に押し付けられた。
遊星はの細い腰を抱き寄せて、更に激しく愛撫する。
突起をざらざら撫で回し、指を増やして中をかき回した。
「だめ…っ!そんなにしたら、はぁ、あぁっ…イっちゃうぅ…っ」
的確に好いところばかりを攻め立てられたは、遊星の頭を掴んでびくびくと体を震わせた。
きゅうううっと内壁が埋まり込んだ遊星の指を締め付ける。
「あっ!あぁぁ…、イく、イくっ…!」
ぴんとのけぞったの背が硬直し、卑猥に腰ががくがくと跳ねる。
「っ!」
絶頂の瞬間、頭を抑えられ逃げられない遊星の顔に生温い液体が降りかかる。
が潮を噴いたようだ。
顎を伝う雫の感触。
ぐっしょりと濡れたの秘部を遊星はまた丁寧に舐めとる。
「はあ…はぁん…っ、気持ちイイよぉ…っ」
絶頂直後の愛撫は感じすぎて堪らない。
おかしくなりそうな快感を感じながらは遊星に訴えた。
「ゆうせぇ…っ、入れてえ…!ゆうせぇのでイかせて欲しいの…!」
いつまで経っても決定的なものを与えられないもどかしさに、はしたないお強請りを口にする
遊星はやおら顔をあげると、口元を手の甲で拭う。
「なら、後ろを向いて手をつくんだ」
「!」
は頭の中がかっと熱くなるのを感じた。
獣の態勢になれという遊星の命令。
しかしずくんと疼く体の奥が遊星を欲しがって涎を垂らす。
何かを期待するような遊星の視線も感じて、は震える足で立ち上がった。
「…こ、こう…?」
酔いの勢いもあったかもしれない。
遊星の命令のままにバスタブの縁に手をついてお尻を向けた。
「ああ、そうだ」
「ひゃっ…!」
さわさわと遊星の手がのお尻の丸みを撫で上げる。
微妙な感覚に背中がしなる。
それを後ろから抱え込むようにして遊星が抱きしめた。
「いくぞ…」
「っ、あ…!」
の柔らかく蕩ける入り口に熱い塊が押し込まれる。
ぬぷぬぷと膣壁を押し広げながら焦らすようにゆっくりと遊星が入ってくる感覚。
「はぁ、あぁぁ…っ、ゆうせ、っ…あぁぁんっ…!」
「くぅ…っ、熱い…」
気持ち良さそうな遊星の吐息がの耳元をくすぐった。
それすらの体温を上げる材料になる。
「んっはぁぁ…、おっき、い…っ」
反るほどに勃起した遊星自身が深くを貫いていた。
馴染む暇を与えず遊星は腰を使い始める。
「あ!っ、はぁっ…!」
「…っ、あ、ぁ……っ」
探るような動きで緩やかに揺すられて、の体がもどかしく疼いた。
柔らかく収縮する内壁が遊星をきゅうきゅうと締め付ける。
「う…は、あぁ…、締まる…。凄くいい…」
気持ち良さそうに呟く遊星は導かれるようにスピードを上げていった。
「あっ!あぁぁっ…!すごい、っ…奥までっ、当たるのぉ…!」
慣れた遊星がの感じるポイントを擦りながら突き立てる。
深々と遊星を飲み込む瞬間に生まれる快感が堪らない。
震える足で必死に体を支えながら遊星を受け入れる
「ゆうせぇっ、はあっ、あぁっ、イイっ!あはぁ…っ、感じるぅ…!」
与えられる律動に合わせての腰がいやらしく揺れる。
より深く快感を求めようとするその動きが遊星を煽ることも知らずに。
、っ…もっと…、俺を感じるんだ…っ」
「あっ、あぁぁっ!やぁっ、激しいぃ…っ!」
「は、あぁっ…、っ!」
煽られた遊星がの腰をきつく掴み、激しく体をぶつけるように動く。
繋がった部分からは愛液が溢れ、行為の激しさを物語っている。
もっと深く繋がろうとするようにに腰を押しつけるようにして突き上げた。
「あっ!遊星っ…!奥、すごいぃっ!あぁっ、はぁぁっ…!」
攻め立てられての背が柔らかくしなる。
その度にきつく遊星を締め付けては戦慄くの中。
飲まれそうな快感を押し殺しながら遊星は彼女が一番感じるところを突き上げる。
その瞬間の腰がびくりと跳ねた。
「あっ!そこっ、だめぇっ…!すぐイっちゃう…!!」
それでなくとも遊星に攻められ続けた体は限界が近いというのに。
「あぁぁっ!あっ、あぁっ!!」
悲鳴のような嬌声を上げる
逃げそうになるの腰を押さえつけ、遊星は追い込むように腰を振った。
「やぁっ、もうだめぇ…イく、イくっ!」
「うっ…あぁ、すごい…っ、俺も、…っ!」
「はぁっ、あっ!あぁっ!イくうぅぅっ!!」
きゅうううとの中がきつく収縮し、続いてがくがくと体を震わせる
「、うっ…!」
それに誘発されるように遊星もの中で絶頂を迎える。
脈動する自身から精液が溢れる感覚に、遊星は体を震わせた。
「はぁっ…はぁっ、あぁ…、熱い…」
余韻に崩れそうになる体を遊星が抱きとめてくれた。
愛おしそうに頬に何度もキスをされる。
「んン…くすぐったいよ…」
困ったように笑うが可愛らしくて、遊星は抱きしめる腕に力を篭めた。




「ね、遊星ってお酒飲まないの?」
長くなってしまった風呂から上がり、ベッドに潜り込んだ時にに問われた。
「…殆ど飲まない」
「飲めない?」
「いや…強くはないが、飲めないわけじゃない」
飲まないだけだ、と殊更強調する。
強がりなのかそれとも真実か。
「じゃあ、明日二人で飲もうよ」
「…がそうしたいなら付き合おう」
「ふふ、決まり。ね!」
自身さほど強いわけでもないが、楽しい酒は気持ちいい酔いをくれることを知っている。
そして酔った遊星にも興味がある。
彼は酔ったらどんな風になってしまうのだろう。
今夜の風呂も中々に激しかったが、明日も壊れるくらいに激しくされてしまうかもしれないな…。
大変そうだが嫌いじゃない。
遊星と付き合い始めて、肌を重ねるうちに体もすっかり遊星の虜だった。
こんなに溺れてしまうものなのだろうかと怖くなるくらい遊星が好きで好きで、愛しくて。
好きなように作り替えられたこの体が、その瞬間を期待させる。
堪らない気分になって、は遊星の胸に顔を埋めた。
が何を考えているのか想像もしない遊星は、甘えてくるような仕草を満足げに受けいれて細い肩を抱き寄せる。
暖かな体温を分け合っているうちに、情事に疲れた二人はどちらからともなく小さな寝息を立て始めた。

次の日。

「そういえば遊星とお酒飲むのなんて初めてだね」
「そうだな」
「はい、じゃあかんぱーい!」
かちんとは遊星のグラスに自分のグラスを軽く当てる。
宣言通りは帰り道で少しだけお酒を買ってきた。
遊星があまり強くないと言っていたから、とりあえず一缶をグラスで半分づつ分けてみた。
「んふ、美味しい!」
ある程度仕事上の付き合いをしているにはジュースも同然だが、さて遊星はどうだろうか。
「飲める?」
「ああ」
グラスの中身を半分ほど煽った遊星。
味の感想は特にないようだ。
そのまま他愛もない話をしながら様子を見る。
すると、二缶め(これも半分ずつした)を飲み干す頃に遊星に変化が現れ始めたのである。
…」
少しだけ頬を赤くした遊星が腕を伸ばしてぎゅう、とを抱きしめた。
「ん、どうしたの?」
グラスを床に置いて遊星に抱き寄せられるままに体を預ける。
狙い通りの展開かもしれない、とにんまりするは、そのまま遊星に視線を合わせて優しくキスをした。
「…ふ、」
ちゅっちゅっと軽く啄んでは離れる軽いキス。
しかし腰に回る遊星の腕に力が篭もり、は快感の予感に体が震えるのが分かる。
「遊星…、ね、シよっか?」
お酒の力を借りて誘ってみたりして。
遊星は甘えるような目つきでを一瞥し、頷いた。
いい具合に酒が回って軽い高揚感を覚える
キスを繰り返しながらお互いに服を脱がせあう。
裸になりベッドで抱き合った瞬間、はあれ?と思った。
「遊星…」
「何だ…?」
「…」
普段ならこの時点で大きくなった遊星のアレが内股に押しつけられているはずなのに。
今夜は何の感触もない。
そろりと手を伸ばして遊星自身に触れてみた。
「う…っ」
の手が触れた瞬間、遊星はびくりと体を震わせるが…。
「うそ…」
触れる感触がいつもと違う。
ふにゅんと柔らかなその感触には目を見開いた。
遊星もようやく自分の体に起きた異変を感じ取ったようである。
「…」
「…」
がば、とが無言で起きあがり、無遠慮に遊星の股間に口を付けた。
「っう、…!」
かぷんと口の中に含み、くちゅくちゅと刺激を与えてみる。
が。
「うそぉ…」
一向に口の中が圧迫されない。
まさか遊星が酔うとこんな風になるなんて。
ベッドにしゃがみこんでは呆然と遊星を振り返った。
遊星も信じられないという表情でを見ている。
「遊星、酔ったら勃たなくなるの?」
「と、聞かれても…その、こんなことは初めてだから…」
戸惑ったような返答が投げられた。
しかし彼自身の体のことは本人が一番良く分かっている…ということだろう。
「すまない、今夜は出来そうにない」
と、本当に申し訳なさそうに言われてしまった。
折角の酔いも冷めてしまうほどの衝撃である。
昨夜から期待し続けた体が疼くけれど、確かにこれでは致し方ない。
は遊星にするりと抱きついた。
裸の肌が密着する感触に欲情しそうになるのをぐっと堪える。
そして。
「いいの。抱きしめてくれるだけでも、満足だから」
半分は嘘だけれど仕方がない。
遊星にお酒を飲ませるときは気をつけよう…と思いながらは目を閉じた。







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お酒を飲んで勃起しなくなるのは感覚が鈍るから、だそうです。

ここまで読んでくださってありがとうございました。