「ごちそうさま」
「今日も旨かったぜ、ありがとな!」
「…どうしたしまして」
から思いのほか暗い声が出てきて遊星とクロウは顔を見合わせた。
彼女は食器を無言で洗い始める。
作業台にはラップがかけられた二人分の食事が。
なんとなく察した二人は触れることなく階段を下りる。
「のやつスゲェ機嫌悪かったな」
「ああ」
二人してガレージの端でパソコンに向かうブルーノを見遣る。
おそらく原因は彼であろう。
「…俺配達行くから、悪ィけど遊星頼むぜ」
「…」
頼むといわれても何をすればいいのだか。
とりあえずクロウを見送った遊星は、ブルーノに近づいた。
「…ブルーノ」
「……」
「ブルーノ」
やや語気を強めた遊星の言葉で漸く気付いたらしいブルーノが振り返った。
「どうしたの?遊星」
「…少し、休憩しないか」
まさかの遊星が気を遣うという珍しい光景である。
見ているものはいなかったが。
『休憩』と言われたブルーノはふと時計を見上げて苦い表情をした。
「助かるよ、遊星。ごめん、ちょっと」
がたっと席を立つ。
階段を駆けあげるブルーノを見送って、遊星は工具を置いた。
そしておもむろにDホイールに接続している計器を外し始めたのだった。
「、ごめん!!」
慌ててブルーノが部屋に駆け込んだとき、は無表情でベッドに座り本を読んでいた。
「お昼ご飯はキッチンですけど」
「ごめんよ、集中してこんな時間になっちゃって…」
「守れない約束するの止めてくれる?結構期待してあたし馬鹿みたい」
傍に駆け寄ってブルーノが目の前にしゃがみ込んだ。
の膝の上に手を置いて彼女を見上げる。
「本当にごめんよ。どうしたら許してくれる?」
「…あのねぇ、そうやって謝らなきゃいけない約束はしないでよ」
全く…。
と言いながらも本から視線を外してそれを閉じた。
ブルーノを見下ろす瞳は幾分穏やかである。
「こうやって許しちゃうあたしが悪いのかな…。怒ってた頭も冷えちゃったわよ。もーいいからお昼にしよう。あたしお腹ぺこぺこだから」
立ち上がったはブルーノの手を引っ張った。
白い柔らかな手。
思わずブルーノは引かれるままに立ち上がった後、その手に唇を触れさせる。
「っ、な、何するの…」
「僕のお姫様悲しませちゃったから、お詫びに」
「もう…こんなのでご機嫌取ってないで、きちんと約束守ってくれたらいいの」
「次からは気をつけるから」
「はいはい。期待しないで待ってるわ」
苦笑いを浮かべるにもう怒りの色は見えなかった。
素直に後ろについてキッチンへ行く。
はすぐに置いておいた料理の方へ向かったが、ブルーノは先に階下を確認した。
『少し休憩しないか』と言ったのは遊星だったが、もしかしたら遊星は作業しているのではと思ったからだ。
しかし。
「…あれ、Dホイールなくなってる…」
外されたケーブルと計器だけが静かに残されているガレージ。
当然ながら遊星の姿も無い。
「どうしたの?ブルーノ」
「ん…?や、別に…」
もしかしたら更に気を遣ってくれたのかも…と思うと少し申し訳ない気にもなったが、と二人きりは素直に嬉しいのでありがたく享受させてもらう事にする。
温めなおした皿を並べ隣同士に席に着く。
ブルーノは左利きなので上手に座らないと肘が当たることを知っているは、いつもブルーノの右側に座るのだった。
「クロウは時間が不規則だから仕方ないけどさ…、なんで二人が上がってきたときにすら気付かないわけ?」
「いやぁ、すっごい乗っててさー。忘れる前にって思うと時間がわかんなくなっちゃうんだよ」
「…もう…」
ある程度の理解はあるつもりだが、やはり約束までを放っておかれるのはちょっと悲しい。
元々は遊星やクロウ達の昔馴染みで、男性ばかりのこの家の家事の面倒を見に来ていた。
時間を見つけてちょこちょこ通っていたが、ブルーノと運命的出会いを果たし(ブルーノ談)、付き合うようになってからは殆ど毎日ここに通っている。
限られた時間でしか会えないから一緒に昼ごはんを食べようと言ってくれた時はすごく嬉しかったのに。
「遊星出かけちゃったみたいだから、もう少し一緒にいれるよ」
「…え、本当…?」
「うん。だってDホイールなくなってるし」
「あ、そう…」
もしかして先程不機嫌な態度がよっぽど現れていたのだろうか。
あの遊星にまで気を遣わせるとは…ちょっと恥ずかしい。
羞恥を感じ僅かに頬を赤らめたを見て、ブルーノはどきりとした。
何だか照れたようになってる。
もしかして僕と二人きりで嬉しいのかな…?
そうだとしたら凄く可愛い。
見当違いのことを考えているとも気づかずに、ブルーノは無意識にが食事をするのを目で追ってしまう。
スプーンを口に含む瞬間に見えた小さな赤い舌。
唇が柔らかく食器を含んで、離れる。
普通の食事風景のはずなのにいけない瞬間を思い出すのは、暫らく彼女との行為から遠ざかっているからだろうか。
「ね、…」
「んー?」
気のないの返事にブルーノは右手での左手を握った。
食事を妨げられたわけではないがはぴたりとスプーンを持つ手を止めてブルーノの方に視線を向ける。
そんなの耳元にブルーノは顔を近づけた。
「食事終わったら、エッチさせてくれる?」
「…!」
「ずっとしてないし、チャンスもなかったけど…今なら…」
ダメ?
と、控え目に耳元で囁かれては頬が熱くなるのを感じた。
付き合い始めて日も浅く、ブルーノとのセックスはまだ片手で数えられるくらいしかしていない。
確かにブルーノを恋しいと思った。
そして放ったらかされたままの体が寂しくないといえば、嘘だ。
だけど経験の少なさから、は頷く事も首を振る事も出来ない。
ただ困ったようにブルーノを見るだけ。
縋るように見つめてくるの表情をみて、ブルーノは少し笑う。
「ごめん。もうの意志なんか関係ないくらい、が欲しいんだ。食事の後、抱いちゃうからね」
「っ…」
が返事に困っていることを理解した上で言いなおされた。
是も非もなく、この後彼は自分を部屋へ連れ込むだろう。
どきどきと胸が早鐘を打つ。
緊張と不安が混ざり合ったような気分だ。
は無意識に握られた左手に力を篭めた。
重なり合った手の下できゅうっと緊張したその手に気付いたブルーノは、器用に掌の方に指先を動かして優しく解く。
そしてゆるく指を絡めて手を繋いだ。
食事中に手を繋ぐなんて恥ずかしすぎる、ましてや恋人繋ぎで…!
と、思うものの、はそれを振り解くことはしなかった。
そのまま味の分からなくなった食事をもくもくとこなす。
でも、この後の行為を期待していると思われたくなくて、少しだけ時間を掛けたのだった。
これからセックスしますよ、と宣言されるというのもなかなかに緊張する。
部屋に連れ込まれたは、ベッドの上で居心地悪そうに身じろぎする。
「…どきどきしすぎて死んじゃいそう…」
ブラウスのボタンを外すブルーノを頬を赤らめながら見上げる。
「初めてじゃないのに?」
「そうだけど…!まだ…殆ど初めてと変わらないし…」
経験人数はブルーノだけ。
そんなブルーノとの回数も片手で数えられるほど。
無遠慮にブラウスの前を開かれては恥ずかしそうに腕で胸元を庇った。
「隠さないでよー。もっと僕に見せて?」
「は、恥ずかしいよ…!こんな明るいうちからなんて初めてだし…!」
そう、はすっかり失念していたが、今はまだ昼下がり。
こんな明るいうちからブルーノに肌を晒すのは初めてだった。
「お風呂だって一緒に入ったことあるじゃない」
「それとこれは違うの…!」
女心がわかんないんだから!と言われても分からないものは仕方が無い。
それにそんなことで怒るも可愛くて、もう末期かも…とも思う。
するんとスカート脱がせ、前を肌蹴ただけのブラウスも脱がせてしまった。
下着姿のの腰の辺りを膝で跨ぎながら自分もジャケットとTシャツを脱ぐ。
服を放り投げて、体を屈めた。
「好きだよ、。僕のお姫様…」
「それ、恥ずかしいんだけど…、ん…っ」
優しく唇が重なった。
ちゅちゅ、と小さなリップ音と共にブルーノがの唇を軽く啄ばむ。
「ん、ふ…」
くすぐったいくらいの優しいキスを何度か繰り返しながらブルーノはの髪を撫でる。
絹糸を思わせるそれをさらりさらりと指先で弄び、感触を楽しんだ。
やがて、の口内にブルーノの舌が滑り込んでくる。
「っ…ン」
じんわりとブルーノの味が交じり合い、はきゅっとブルーノの腕を掴んだ。
官能的な感触は緩やかにの気分を高まらせる。
口内を探っては撫でるブルーノの舌がの舌を器用に捕らえた。
「う…っ、ふ…」
絡み合う感覚に思わず溜め息が漏れる。
飲み込みきれなかった唾液がの頬を伝った。
角度を変えながらの唇を堪能していたブルーノだが、苦しくなってきたに押し返される形で離れる。
「…っはあぁ…窒息しちゃうよー…」
深く酸素を吸い込みながら僅かに涙を滲ませて抗議の声を上げる。
「ごめんごめん。の舌が可愛くて離れられなかったんだよ。それに僕はね、いつだってを抱き締めていたいんだ…」
言って名残惜しそうに頬にキスを繰り返す。
くすぐったいその感触が、の体にぞくぞくと震えを生み出した。
身じろぎしながらそれを受け入れる。
「くぅん…っ、ブルーノ…はぁん…」
ちりちりと上がり始める体温に切なげな溜め息を吐く。
セックスの前に昂ぶり始める感覚はまだ慣れなくて、ただただ身じろぐのみである。
しかしその初々しく可愛らしい仕草がブルーノには堪らない。
「ああ、可愛いよ…、どんな姿でも僕を感じさせてくれるね…」
興奮したようにブルーノはの下着を押し上げる。
ぷるんと揺れる胸がブルーノの目の前に晒された。
それはブルーノを誘うようにつんと上を向き、愛撫を待っているかのようである。
「ホントに、可愛いよ…」
ピンク色の乳首をそっと指先で摘みあげる。
「はう…っ!」
ただそれだけの刺激ではぴくっと体を跳ねさせてしまう。
くりゅくりゅと捏ねるようにブルーノの指先が弱い刺激を与えてくる。
「あっあっ…やぁん、っ」
じんわりとした痺れに似た快感が爪先から這い上がるのを感じた。
それは下腹の奥に緩やかにわだかまる。
暫らく指で弄っていたブルーノだったが、やがて唇でそれを柔らかく食んだ。
「ひァっ…!」
「ん、気持ちイイ?」
「う、うん…あっ、ふぁ…っ!」
「じゃあもっとしちゃうね」
ちゅううう、とブルーノの唇がきつく乳首を吸い上げた。
途端の体がびくんと跳ねる。
「はぁぁっ、あっあっ!ブルー、ノぉ…っ!」
胸に顔を埋めるブルーノの髪に指を絡め、背中をしならせる。
それはあたかももっとと強請られているようで、ブルーノは誘われるように舌を動かす。
「はぁ…、そんなに僕に胸押し付けて…おっぱい気持ちイイんだね。エッチで可愛いね…」
「やだっ、言わないでぇ…っ!」
揶揄うような言い方には頬を赤く染める。
しかしそれがまたブルーノを煽る事には気付かない。
いちいち可愛い反応が堪らなくなって、ブルーノはしゃぶりつくように激しくの胸を愛撫し始めた。
「あぁぁあっ!はぁんっ!!や、アァっ!」
膨らんだ乳首を舌先で撫で回し、断続的に吸い上げる。
嬲るかのように敏感になった乳首を弾かれると、連動するように足の間がきゅうんと疼いた。
切ない感覚には思わず、膝でブルーノの腰のあたりをぎゅう、と挟み込む。
更に足の間が痺れるように疼くのが苦しくて腰を浮かせてブルーノの下半身の辺りに、自らの腰を押し付けてしまった。
「ははっ、…入れて欲しくなってきちゃった?僕に腰押し付けちゃって」
「違…っ、だって!ブルーノがいっぱい胸触るから…!」
「照れなくても良いよ?僕にだけは素直になって…」
いつもどおり笑いながらのショーツに手を掛ける。
あ、と思っている間にするすると下ろされ、ついでにブラも取り払われた。
これではもう何も身に着けていない。
裸にされたは恥ずかしそうに体を丸くして、見せたくない部分を庇う仕草をした。
微々たる抵抗など殆ど無意味ではあるが、反射的に体が動いてしまう。
そんな恥らうの処女性がブルーノには堪らない。
いつまでも初めてのような反応を示すが可愛くて仕方ないのである。
「ああ、いつも可愛い反応するね…僕、堪らないよ」
呼吸を荒くしての足を抱え上げるブルーノ。
の腰が浮くくらいに持ち上げて、体を屈めた。
自分の足の間にブルーノが顔を近付けているのが分かって、はかぁっと顔を赤くする。
「や、やだっ…見ないで…!」
息がかかる程近付かれ、はブルーノを押し返そうとする。
しかしその手はブルーノによって阻まれ、ちゅ、と手の甲へ淡い口付けを受ける事になった。
「こんなに濡らして僕を欲しがってる…。美味しそうだ…」
うっとりと呟いてブルーノはの花弁を優しく舌で掻き分けた。
柔らかな感触が蠢いて直接の突起に触れる。
「ふっ、はぁぁ…っ!」
弱点を的確に攻められては嬌声を上げながら仰け反った。
くちゅりと唾液を含んだブルーノの舌が突起を撫で撫でする。
「あっあっ…!やあぁっ…だめ、ブルーノっ、気持ち良くなっちゃうぅぅっ!!」
「…ん、なっていいんだよ?寧ろ、僕をもっと、感じて欲しいな…」
に言うブルーノは、しかし愛撫の手を休める事はしない。
溢れる愛液を丁寧に舐め取りながら快感に震えるの腰を抱えて、ちゅうっと軽く突起を吸い上げる。
「あはぁぁぁっ!!イイぃっ…!ブルーノ、っ、はぁあん…っ、すごいのぉ…っ!」
びく、びくっとは何度も背をしならせて善がった。
いやらしい反応にブルーノも興奮が高まる。
堪らなくなって、指先での花弁を押し広げると、入り口にぬるんと舌を挿入した。
「やぁっ、そんなっ、とこ…!ンはぁ…っ、えっちなことしないでぇっ…感じちゃうのぉ…っ!」
内壁を探るように蠢かせると、の中がきゅううと締まる。
溢れる愛液をじゅるじゅると吸い、中をたっぷりと味わった。
「ひあぁ…っ、ブルーノぉっ!!も、やだぁっ…!!」
「は…、嫌じゃないでしょ?すっごい感じてるじゃないか」
漸くの足の間から顔を離したブルーノ。
愛液に濡れた口許を手で拭い、抱えていた足を下ろしてやる。
「はぁっ…はぁぁ…」
漸く解放されたものの、愛撫されるだけにとどまった体は熱がわだかまっていて酷く疼いていた。
虚ろに視線をブルーノに投げる。
それに気付いたブルーノは少し余裕の無い笑みを浮かべて、に圧し掛かってきた。
「欲しそうでエッチな顔してる…ね。いいよ、僕ももうが欲しくて堪らないんだ…」
片手で器用に自身を取り出すと蠢くの入り口に押し付ける。
熱を持った大きなソレを押し当てられて、期待と不安がない交ぜになる。
「力、抜いてね…入れるよ…」
ブルーノの言葉には小さく息を吸って頷いた。
――ぬぷぷ…っ
「はぁあんっ!」
「うあぁ…っ」
挿入の瞬間、同時に声が漏れる程の快感が二人を襲う。
セックス自体が久しぶりという事もあり、きつく締まるの中はそれでいて柔らかく。
狭い膣壁を擦りあげるブルーノ自身は熱かった。
ずぅんと体の奥を突き上げられる感覚には少しだけ苦しさを感じる。
しかし緩やかに腰を揺らされて、それすら変わらなくなるほどの快感を覚えた。
「はぁはぁっ…イイ、よ…の中…すっごく…」
うっとりした声で浅く出し入れを繰り返すブルーノ。
弱い刺激で奥を軽く突付かれると下腹の辺りがきゅうんと疼いてくる。
焦れったくて、切なくなるような。
「はぁぁ…っ、ブルーノ、あっ、あぁ…っ、もっと、動いてぇ…、焦れったいよぉ…っ」
「もっと?激しくして欲しいの?」
「んっ、…そう、もっとめちゃくちゃ、にぃ…っ」
「ははっ、いいよ…っ、ホントに可愛いな…!は…っ」
ぎしりとベッドを軋ませてブルーノは注送を始めた。
ぎりぎりまで引き抜いて一気に打ち込む。
「あはぁぁぁっ!!すごいよぉぉっ!はぁ、あぁぁっ!イイっ、イイぃ…っ!」
「うは…っ、の中も…すごい…、よ…!」
愛液でぬかるんでいるはずなのに、きゅうきゅうと締め付けてはブルーノに絡みついてくる。
いやらしい膣壁の動きにブルーノもぞくぞくと体を震わせた。
打ち込むたびにぐじゅっと濡れた音がして、それがとても卑猥だった。
「はぁっはぁっ…!おっきい、の…っ、ああぁぁぁっ、気持ちイイっ…!奥まで来てるぅ…っ!!」
ブルーノの先端がの中を抉り、疼きの中心である奥を突付く。
しかしブルーノは更にの腰を掴んで自分に密着させ始めた。
「ひゃぁっ!ダメ、だめぇっ!はぁっ、あぁぁぁっ、感じすぎちゃうよおぉっ!」
ぎゅうううとの中がきつく収縮したの感じるブルーノ。
ひくひく震える内壁がの絶頂の予感を伝えてくる。
ブルーノ自身もう出したくて堪らないのを押し殺して、思い切り腰を遣った。
「ひあっ!はぁぁっ!やアっ、もうイっちゃう!あっイく、イくイくっ!!!」
「うっ、あ、僕も…っ!」
がくがくと一足早くが仰け反りながら体を何度も跳ねさせ、絶頂を迎える。
「はぁっ、ああ、イク…、出る…っ!」
断続的にきつく締まるの中を2、3度往復した後ブルーノも射精する。
の中で脈動しながら溢れるほど精液を注ぎ込んだ。
「っはぁ…!はぁぁ…、あー…すっごい良かった…」
射精を終え、じんわりと愛しさが増したブルーノはを抱き上げてぎゅうっと抱き締める。
まだ繋がったままの部分からは、抱き上げられて体勢が変わった所為で更に精液が溢れ出す。
「あたしは…疲れたぁ…」
絶頂の余韻も抜け切らぬまま、ブルーノに抱き締められたはそう小さく呟いて目を閉じた。
結局二人が風呂に入っている間に遊星は戻ってきた。
の機嫌は直ったろうか…と考えながら階段を上がって二人の様子を伺おうとしたが、それより先にばしゃばしゃと水の音がしたので階下に引き返した。
何があったのかは言わずもがなで、何となく釈然としないような気分になる遊星だった。
終
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ここまで読んでくださってありがとうございました。