悪夢の分岐点ですね。 【鬼柳編】


妙な噂を聞いた。
何でもが女になったらしい。
昔っからあいつは可愛い顔をしていたし、女になったとしても違和感は無さそうな気がする。
男の時からこいつとならセックス出来るだろうなってくらい可愛がってたが、女になったならもう何も問題は無い。
遊星がちょっかいかけてるらしいがこれだけはあいつに譲りたくはねぇな。
それにを満足させられるのは絶対に俺だけだ。



「おい、。ったくいっつも寝てるなお前は。おい、起きろ」
勝手知ったる他人の家。
誰も彼もが不法侵入し放題。
女になったって自覚はねぇのか。
もっと用心しやがれ。
「…う、ン…。何だ…京介か…」
お、可愛い声。
俺のことを名前で呼ぶのはこいつくらいのもんだが、この可愛い声で名前を呼ばれるのは悪くねぇ。
寝起きのぼんやりとした視線が俺に返ってくる。
確かにちょっと雰囲気が違うな。
前々から可愛いと思っていたが、更に小動物感が増したようだ。
「よう、。お前女になったんだってな」
「げ…もうどっかから漏れたのかよ…。まだ3日目だぜー…勘弁しろよな」
喋り方は全っ然変わらねぇな。
まあいきなり女みたいに喋ってたらちょっと気持ち悪いか。
「何の用だよ」
起き上がったの寝間着は真新しいが、サイズがでかそうだった。
小動物感が増したと感じたのはこのせいか。
女になって小さくなったんだな。
「今日ちょっと付き合えよ。どうせ暇だろ」
「どうせは余計だっつーの。ま、間違ってねぇけど」
言いながらは寝間着の裾を捲り上げた。
こいつマジか。
それとも天然か。
つるりとした白い肌と丸い膨らみ。
寝間着がゆったりしていて分からなかったがなかなかの大きさだった。
鷲掴みにして嬲ったらさぞかし興奮させてくれそうだ。
そのまま眺めてやっても良かったが、他の男の前でもやられたら困る。
特に遊星やクロウ、ジャックの前なら確実に同じ事をやってくれるだろう。
だから俺は敢えて声を掛けた。
「おい、そりゃサービスか何かか?」
「あ…」
はっとした表情で慌てて服を引き下ろす
予想外に可愛いじゃねぇか。
「くっそ、いつものクセで…」
確かに男の時は気にせず着替えてたもんな。
だがこれで暫くは気をつけるようになるだろ。
もう隠れてしまったが、滑らかなラインに象られた肌の色は更に白さが増したように見えた。
堪らねぇ。
「ストリップしてくれるんじゃねぇのか」
「タダ見せなんかするかよ。出てけ」
「金払えばやるのかよ」
ニヤニヤ聞いてやったらは顔を赤くした。
っと、怒らせたか。
「分かった分かった。外で待ってるぜ」
これで機嫌を損ねられたら困るのは俺だ。
基本的に一匹狼のは、他人に誘われりゃ柔軟に受け入れる。
ここで俺が追い返されたら、後で遊星に持っていかれかねねぇ。
それにが俺を選んでくれさえすればストリップどころか触り放題だ。
暫くドアの外で待っていたら普段とは違う格好のが出てきた。
どうやら女物を着ているらしい。
…これはこれで新鮮で可愛いな。
「で、何処に行くんだ?」
不躾な俺の視線は無視して、そんな問い掛けをするの目尻が少しだけ赤い。
恥ずかしいってか。
マジで可愛い奴め。



ま、とりあえず遊星より先にを確保は出来たが…。
どうすっかな。
「おいっ、京介…っ。早い…!」
「おー悪ィ悪ィ。小さくなったんだっけか。前とあんま変わってねぇけど」
「うるせー!」
コンパスが違いすぎて息を切らすとか。
やれやれだ。
俺は仕方なくの小さな手を取る。
多分嫌がるだろうなと思ったが、意外には何も言わなかった。
何だよ今まで遠慮して損した。
嫌がると思ったから我慢してやってたってのに。
「京介、何処行くんだよ」
「あー何処行くかな」
「何だよ、付き合えって言ったのはお前だろ。でも行くとこないなら何か食わせろよ」
そういや起こしてそのままだったな。
時間も潰れて良いかもしれねぇ。
「いいぜ、何でも食わせてやる」
「マジで!?」
の表情が明るくなった。
そういえば昔っからこいつは餌付けで簡単に心を開く奴だった…。
単純で可愛いがやっぱりもうちょっと用心しやがれ。
何でも食べられるなら絶対アレ!と言うからの好きにさせてやったら。
「…お前、朝っぱらからそんなモン食うのか」
「女になってから甘い物がスゲェ旨いんだ。京介は何も食べないのか?」
「見てるだけで胸焼けがするからいらねぇ」
ごってりとクリームの乗った分厚いハニートーストを注文した時は正気かと思ったもんだ。
だが口の周りにクリームをつけて旨そうに頬張るのを見るのはまあ悪くない。
「うはー、うま!」
幸せそうに指先に付いた蜂蜜を舐め取る仕草。
おいおい煽るなよ。

「んー?」
「遊星にちょっかいかけられてんだってな」
「いやー、ちょっかいっていうか。求愛?的な?クロウも俺と付き合えとか言い出すしさ」
おっと、クロウまでこいつ狙ってんのか。
そこまで言ってがちょっと困ったような表情をした。
まあ男に付きまとわれたんじゃ、元男としちゃ複雑だろうな。
しかしが発したのは予想外の告白だった。
「…なんか、さ…俺も変なんだ」
「何がだよ」
「女になった所為…なんだろーな。最初はふざけんなって思ってたけど…」
「けど?」
「嫌じゃ、ないんだ…。ドキドキするっていうか…遊星とクロウ、こんなに格好良かったっけとか…思うんだ」
頬を赤くしながら俯く
その雰囲気は少女のそれそのものだった。
精神感応が女に近くなったということか。
…それはなかなか…。
俺にも好都合じゃねぇか?
「で、どっちかと付き合うのかよ」
「…」
は首を横に振る。
「お、俺…その、二人の気持ちは嬉しいんだけど…」
言い淀みながらちろりと俺を見た。
何だその期待させる視線は。
「二人よりも…京介の方が好きなんだ。昔から俺のこと一番面倒見てくれたし…」
ほわっと頬を赤くして打ち明けられた言葉に俺は小さな眩暈を感じる。
まあの『一番可愛がってくれた』はあながち嘘じゃねぇ。
リーダーという職権を乱用して俺が一番に接したからな。
遊星もクロウもジャックもなんだかんだでこいつを可愛がっていたが、それを俺が伝わりにくくしてたんだ。
の評価は妥当でもあり間違っているとも言える。
しかしまあこんなところでそれが実を結ぶとは。
遊星とクロウには悪いことをしたな。
譲ってやる気はさらさらねぇけど。
「へーぇ。じゃあもし付き合うなら俺がいいってか?」
「…う、うん」
これも女になった影響か…?驚くほど素直だな。
俺は予想外の、しかし喜ばしいからの打ち明け話に表情が緩むのを抑えきれない。
しかし机の上に視線を落とすには俺のニヤけた顔は見えていないだろう。
「おい、出るぞ」
「え、え?まだ食べかけ…」
「良いから行くぞ。そんなもんいつでも食わせてやるよ」
強引にの手を取って店を出る。
「京介、おい、何だよもう…」
「俺を選んでくれた礼をしてやろうと思ってな」
「…はぁ?」
更には困惑を極めたような声だ。
まあこいつに遠まわしってヤツが通じないことは分かってるんだが。
残念ながら程、俺は素直には出来てねぇ。
もうちょっと心の準備ってモンが…な。
「俺の部屋に来い。…イイことしようぜ」
「…いい、ことって…」
流石にちょっと察しがついたか。
急にの足が重くなった。
「俺が好きだろ?」
「…で、でも!…俺…」
俯いて足を止める
やれやれ。
心の準備とか言って照れてる場合じゃねぇ、か。
俺は苦笑ながらに少し体を屈めての耳元で囁きを吹き込んだ。
「俺もお前が一番好きだぜ。可愛がってやるから一緒に来い」
弾かれたように顔を上げるの表情は期待と羞恥が入り混じっているようで。
今までで一番、俺を欲情させるような目をしていた。




「…俺…、女の子ともまだなのに…」
俺の部屋でぼそりと呟かれた言葉に俺は少しだけ驚いた。
お前、あんなにあっちからこっちから誘われてるクセに…。
「童貞で処女ってのはなかなかレアだな」
「童貞って言うな!っていうか京介は違うのかよ!」
「残念ながら違う」
「くっそ…!遊星とクロウとジャックはどうなんだろ」
「知るか」
全く興味無い。
が、当時のあの3人には女の影すら無かったな。
遊星はいつも機械を触っていたし、クロウは子供の相手ばかり。
ジャックは…あいつ何してたっけ。
…まあ関係の無いことだ。
俺はベッドに座り、を抱き上げて膝の上に座らせた。
緊張したように体を硬くする
「…怖くねぇよ」
出来るだけ優しくしてやろうと頬に軽くキスをしてみた。
「あー…なんかダメだ、俺」
「…何がダメなんだ」
ここまできて止めるとかは勘弁して欲しいもんだ。
「何で京介そんなに急に格好いいんだろ」
「…は?」
「京介見てるとすっげードキドキする。遊星とかクロウとか比べモンにならないくらいに。俺、京介の顔も大好きなんだなぁ…」
「…」
いちいち驚くほど可愛いな、こいつ。
見てくれを褒められるとちょっと反応に困るわけだが、勿論悪い気がするわけもなく。
の顎を掴んで上を向かせる。
顔を近づけたらはっとしたような表情をした後ゆっくりと目を伏せて見せた。
柔らかな唇が触れる。
嗚呼、これだけで俺は煽られて堪んねぇ。
強引に蹂躙してみたい衝動が沸き起こるが、それを無理矢理に押さえ込む。
最初くらいは優しくしてやるべきだろう。
何度か軽く触れて離れる。
「…あれ?終わり?」
「何だ、もっとして欲しいってか?」
「…」
無言で視線を彷徨わせ、逡巡の後には小さく頷いた。
そのあまりの小動物っぽさに、僅かに苛めたい気持ちが湧き上がる。
「ははっ、じゃあほら。しても良いんだぜ?ほら、来いよ」
「えっ…」
俺が素直に求めに応じると思っていたのだろう、は困ったような表情だ。
だが、おずおずと俺の頬に指先を伸ばしてくる。
細い指先がそうっと触れて、が唇を近づけてきた。
言いなりだな。
それを俺が求めた。
はは…堪んねぇ。
「…っ、ん!」
のキスを受け入れながら、俺は細い腰をきつく抱いた。
そのまま服の裾から手を滑り込ませる。
「んぅっ…」
ぴくんとの体が驚いたように跳ねる。
滑らかで柔らかい肌。
今朝の光景がフラッシュバックするようだ。
緩やかなカーブを描く白い肌と。
この胸のライン。
「っは…や、京介…っ」
「結構なサイズだな。いいんじゃねぇ?」
「褒められてもっ、嬉しくない…!」
下着の上から無遠慮に揉みしだくとは熱い息を吐いて頬を染めた。
可愛いぜ。
何度もキスを繰り返しての下着をずり上げる。
「はぁっ、あぁっ、やっ、きょうすけぇ…!」
硬くなり始めた乳首を指先で潰すように弄ったらの声は大きくなった。
感じているのか時折膝を擦り合わせるような仕草も見せる。
「気持ちいいか?」
「…良く、分からない…っ、ん、んンっ…」
何もかも初めてなら仕方が無いか。
俺に身を預けて体を震わせるを、俺はベッドに押し倒した。
コートを脱ぎ捨てに覆いかぶさって。
ぐったりと肢体を投げ出すの首筋を柔く齧る。
「っは、ぁ…っ!」
仄かなの髪の匂いが俺を誘うようだ。
劣情が背筋を走る。
「なあ、ここ…気持ち良かったんだろ?」
掬い上げるようにの胸を掴み、自身の荒い呼吸で震える先端にやんわりと舌先を触れさせてやった。
「ひゃぁっ!京介っ…やだ!」
「嘘吐け。イイの間違いだろうが」
感じすぎて暴れるの体を、俺の体で押さえつけしゃぶりたてる。
吸い上げて、軽く歯を立て、舌先で撫で回す。
ぷくりと膨らんだそれは俺に嬲られて赤くなるが気にしない。
優しくしてやるつもりだったが、可愛すぎて手加減が難しくなってきた。
「はぁっはぁっ…や、あ…っ!京介、京介…!!」
は鳴かされるままに嬌声を上げながら俺の背中に爪を立てている。
「気持ち良さそうだな…、こっちはどうだ?」
「うあ!」
ジーンズの上からの足の間に触れると、は体を強張らせた。
当たり前だがそこに男の感触は何も無い。
「脱がせてやるよ。腰上げろ」
わざわざ言わなくても抱き上げれば済む話なんだが、を苛めたくなっている俺はわざわざ声を掛けた。
今から脱がされる。
俺の目の前にそれを晒す事になる。
それを自覚させるだけでの表情は面白いくらい羞恥に染まる。
「…うぅ…俺、死ぬかも」
脱がされている間、は顔を腕で隠すようにしていた。
風呂も一緒に入ったことがあるのに、そんなに恥ずかしいかとちょっと不思議に思うくらいだ。
だが、その理由はすぐに明らかになる。
「ああ…スゲェな。こんなに濡らして」
「言うなよォ…」
処女のクセにこんなに感じやすいのか。
染みの出来た下着も引き下ろす。
「もっと気持ちよくしてやるよ」
実際この後痛い思いをさせる訳だし。
俺はの足を持ち上げて、体を折り畳んだ。
「うっ、あ…きょ、京介…、い、嫌だ…止め…」
「止めるわけねぇだろ」
何をされるか察したが顔を真っ赤にして俺を押し返そうとするが、そんなことは全く無意味だ。
柔らかいの割れ目を舌先でなぞる。
「あぁっ!」
ちゅぶちゅぶと舌先を埋め込み、蠢かせるとの腰が戦慄いた。
「あっあっ!い、やっ…やめ…っ!」
「何言ってんだ。スゲェ溢れてくるぜ?」
「うそ、違…、はぁぁっ、やだ…!」
とろとろと涙を零すそれを舐め取りながら、舌先で探り当てた突起をほんの少しだけ撫でる。
「うあっ…!」
それだけではびくびくと体を跳ねさせた。
更に舌で嬲ると、声にならない喘ぎ声を響かせて白い喉を見せて体を硬直させる。
ああ、少しイったのか。
「はぁっはぁっ…」
「イったんだろ?どうだ?」
「苦し…っ、イくって、こういうことなのか…?」
ぼんやりとした視線で虚空を見上げる
これを多分恍惚の表情というのだろう。
荒い息を繰り返すの足の間に俺は体を押し込んだ。
「さ、て。じゃあ俺も気持ちよくさせてもらおうかな」
「…っ!」
「お前なら俺を満足させてくれるよな?期待してるぜ」
もうずっと勃ちっぱなしのそれをの蜜壷に押し当てた。
待ちに待った瞬間に思わず喉が鳴った。
ぐぶ、との中に俺が埋まる。
「っ!!」
流石に狭くて思うように埋まりきらない。
「いっ…!京、介っ!!痛い…っ」
当然の訴えだった。
だが俺も止まれない。
「力、抜いて…、息吐け…ほら」
狭すぎるの内壁に苛まれて、じりじりと込み上げる射精感を抑え込むのに必死だった。
スゲェ。
予想以上で堪らねぇ。
「っあー…すっげ、の中、マジやべぇ…」
息を荒げてを見下ろす俺はきっとケダモノと同じようなモノになっているに違いない。
「んう、京介…ぇ、熱い、中が…っ」
我慢しきれずゆるゆる腰を振っていたら、慣れてきたのか徐々にが甘い声を出し始めた。
「はっ、どうだ?良く、なってきただろ…?」
寧ろ良くなっているのは俺の方だが、出来ればにも多少は気持ち良くなって欲しい。
確認なんてダセぇが、気になるから仕方がない。
「分かんな、っ早く…終わらせろ、よっ」
「ははっ、早くザーメン欲しいってか!いやらしいおねだりだな!」
「違っ、あっ…はあっ、あぁぁっ」
言葉尻を捉えて揶揄してやったら、の中は更に締まった。
搾り取る前に食いちぎる気か。
ああ、ダメだ。
もう我慢してやる余裕はねぇ。
俺は思いきり腰をグラインドさせ、深々と押し込む様にぶつけた。
ベッドとが悲鳴を上げるが、俺の本能が先行する。
ぬめる水音を部屋に響かせながら掻き抱くようにの中を蹂躙した。
「京介ぇっ!も、ダメ…っ、無理!許して…っ」
「はあっ、俺もっ、そろそろ……う、っく…!」
これ以上無理なくらい腰を押し付けて。
俺はの中にたっぷりと射精した。
こんなに気持ち良く吐き出すのは久し振りだ。
まあ、万一子供が出来ても問題はねぇ。
既成事実ってやつだな。
「はあっ、はあぁぁ…っ、きっつー。エッチってきっつー…」
処女喪失の最初の感想がそれかよ。
らしいっちゃらしいか。
「ばっか、男はその3倍きついんだぜ。そんなんじゃお前一生童貞じゃねえ?」
「男に戻れなきゃ一生童貞だろーなあ…」
ぼんやりと言うが、女で童貞ってなんなんだ。
まあ心配しなくても男に戻ろうが、このまま女でいようが、俺がを手放すことは有り得ないからどちらにせよこいつは一生童貞なんだが。








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ご都合主義の塊でしたが
ここまで読んでくださってありがとうございました。