トリックオアトリート!


トリックオアトリート!

※攻め夢主要素があります






「遊星、トリックオアトリート」
いつものようにパソコンに向かっていると、が近付いてからそう言い放った。
何事か、と思って遊星が彼女を見ると、の頭には猫耳が着いていた。
人間の耳は上手くサイドの髪で隠されていて、気をつけなければ本当に猫耳が生えてるように見える。
しかも良く見たら尻尾まで生えていて、とんでもなく遊星の欲を煽った。どうやらベルトにひっかけるタイプのものらしいが、の上着で隠されていて、耳同様本当に生えているような錯覚を起こす。
黙ったままの遊星に痺れを切らしたらしいが、腕を組んで彼を見下ろす。
「…それで、どうするのかしら?」
「どうする、とは」
「あら、トリックオアトリートって知らないかしら?」
まあ私もアキから聞いて初めて知ったのだけど、とは続ける。
なるほど今日出掛けていたのはアキの家に遊びに行っていたのか、と遊星は推測するが、それだとひとつ、問題が発生する。
「いや、知っているが…その前にひとついいか」
「何かしら」
「…その耳と尻尾、アキの家で着けてきたのか」
どうやら図星らしく、今までまっすぐ遊星を見ていた目が逸らされる。
「…髪も、アキにセットしてもらったのか?」
さら、との髪を触る。照れくさくなったは、開き直って、そうだ、と答えた。
帰ってくる道中でお菓子貰ったのよ、とポケットから飴やクッキーの袋を取り出す。一体誰がどうやって渡したのか分からずに遊星は腹が立ったが、あえて咎めることはせず、自分のポケットを探った。
中には、修理の代金と共におまけだと言って貰った、棒がついた飴が一つ。
今日のために取っておいたと言ってもいいが、まさかがおいたをするとは思っていなかった遊星は、素直に渡す訳には行かないと、それを机に置く。
「なんだあるんじゃない」
「お菓子か、イタズラか、と言ったな」
取ろうとするより早く、遊星は飴を手に取る。
「…?」
意地の悪い笑みを浮かべて、遊星は告げた。
「…なら、イタズラだ」
「…!?」
飴をパソコンの前に置き、立ち上がる。これでどうやってもは飴に手が届かない。
「別に菓子を選ばなければならないという決まりはないはずだ」
「そう、なの」
確かに、お菓子をくれないとイタズラするぞ、という文言なのであって、お菓子を渡す義務はない。その代わりイタズラが待ち受ける訳だが。そう頭の中で今日得た情報を整理するが、まさか遊星がイタズラを選ぶとは思ってなくて、は混乱した。
どういうイタズラをすればいい、どこまでがイタズラの範囲なのか。
そう考える彼女を見て、遊星は笑みを深くする。
「ああ。…可愛い俺の猫がどういうイタズラをするのか興味があるな」
何をするんだ?と余裕たっぷりに聞く。
しばらくの間ああでもないこうでもないと考えていただったが、ある考えに行き着いたらしく、遊星の手を取った。
「…お菓子を渡すなら今のうちよ」
「ふ、どうするんだ?」








自室に連れて行かれ、ベッドに押し倒される。あれよあれよという間に服も脱がされてしまって、のテクニックが上達していることをその身で感じ取る。
「ふふ、遊星、これ食べて?」
差し出された飴のようなものを疑いなく口に含む。しばらく舐めていると、身体の芯の方から熱くなってきた気がして、遊星は自分の身体を抱き締めた。
「…!?」
呼吸も荒くなって、ふと自分の下半身に目をやる。そこにはまだ何もされていないのに勃ちあがった自身があって、遊星は目を見開いた。
…これ、は…」
「イタズラと言ったのは貴方よ、不動遊星」
力の入らない手で自身を隠すが、簡単に取り払われてしまう。
ひょい、と両腕を縛られ、遊星自身にもリングが嵌められて、生殺し状態にさせられた。
萎えることを期待するが、先ほど食べた媚薬作用のある飴の事を考えると恐らく叶わない。
わなわなと震える先端からはもう既に先走りが流れ出て、いかに媚薬が強力なものであるかを思い知らされた。

「さて、どうしようかしらね?」
がベッドに乗る。二人分の体重を受けて、ぎし、と音を立てるが、それにすら感じて先走りを流す。
乳首もぴん、と立っていて、を煽って仕方ない。我慢できずに彼女がぺろ、と舐めると、遊星は身体を弓なりに逸らして暴れた。
「…!」
声にならない悲鳴があがる。いつもならとるにたらない刺激であるはずなのに、今の遊星には強烈な快感として、容赦なく叩きこまれていた。
「なぁに遊星、乳首がそんなに気持ちイイの?」
ちゅ、ちゅ、と断続的にそこを吸われて、遊星は喘ぐ。彼の目からは生理的な涙が落ちた。
「はぁあ…あっ、あ…!も、止めて、くれ…!」
抵抗も何も出来ない。せめて言葉でだけでも、と思うが、それで止まったら苦労はしない。
「止めないわよ?イタズラだもの」
がり、と軽く噛まれて、遊星はイった。
だが完全に吐き出すことはできず、辛いままの愛撫に身体を預ける。
ふー、ふー、と荒い呼吸が繰り返されるが、は気にせず乳首を吸って遊星を愛し続けた。
「ふふ、遊星、やらしい顔してる」
とろんと蕩けきった顔を見られるが、恥ずかしがる余裕なんてない。
が自分の服を脱いで、胸の突起を遊星に見せつける。
「遊星も舐めてちょうだい?貴方が淫乱で煽られちゃったんだから」
「っ…わかった…」
ぱく、との乳首を咥えて吸い上げる。今まで自分がそうされたように、優しく、時には強くすると、彼女の腰が跳ねた。「んっ!…あ、ああ、ゆうせぇ…!気持ちイイ…!」
彼女の声にすら感じて、遊星は理性を保てない。
縛られた手でなんとか自身に刺激を与えようとするが、もう少し、というところでに阻止される。
「何してるの、かしら」
「これ、頼む、解いてくれ…!」
手に絡まれたロープを差し出す。が、彼女は聞き入れない。
「はいそうですか、とは聞けないわ。イタズラなんだもの」
その手を遊星の頭上に追いやって、は身をかがめる。そうして遊星のモノを咥えると同時に後ろの穴に指を突っ込んだ。
「ーーーー!!!」
同時に与えられる快感で、遊星の頭はおかしくなりそうだった。
に開発された秘孔は、遊星に異物感と共に快感をももたらす。
なんとか男として、声は出すまいと思っていた彼の意気込みは無残にも打ち砕かれた。
「うあっ!あああん!……ふああああ!」
前立腺を掠めると、びくんびくんと腰を跳ねさせて、遊星はドライオーガズムを迎える。
うっとりした顔で足を広げたままベッドにぐったり沈み込むが、まだ自身も後ろもに攻められたままで、遊星はまた喘いだ。
「ひゃあ、あアア!…んあああ!」
嫌々と首を振るがは止めない。
「遊星、うるさいわよ」
そういうと、は遊星の顔に跨る。近付いてくる彼女の秘部はすでに濡れていて、なんとも魅力的だった。
「遊星、舐めてよ。イタズラなんだから」
口と、の秘部が触れ合う。遊星は彼女の愛液を堪能しようと、懸命に割れ目を舐めて、愛撫を加えた。
「んあぁ…!遊星の、口、気持ちイイ…!っふああああ!」
腰骨に押し付けられた胸がやわらかくて、それも遊星の性的興奮を煽る。堪らなくなって舌を内部へ侵入させると、の声が鼓膜をゆすった。
「ひあっ…!あっ、んんん!ひ、あはぁあああ……!!」
出し入れするとそれに合わせるように彼女の腰が揺らめく。で、口でするのが不可能だと思ったのか、遊星自身を扱いて快感を与え続けた。
「んんん…!ん、は、のっ、愛液…!もっと飲ませてくれ…っ!」
出来る限り奥まで舌を伸ばす。攣りそうだったが、彼女に快感を与えていることが嬉しくて、の感じるところを一生懸命舐め続けた。
じゅ、じゅぽ、と舌と愛液がこすれる音が響く。遊星の秘孔からも、指と粘膜が立てる音が漏れて、卑猥だった。
だが、が指を曲げた瞬間。遊星の腰が大きく揺れる。ぐり、と前立腺を刺激された彼が耐えきれずに、の秘部を舐めながら喘ぎ声を出すと、それが振動となっても感じた。
とにかく感じさせなければ、と遊星はそれでもの中を舐めまわす。なんとか手でクリトリスも弄ってやると、彼女も喘ぎながら遊星の中を攻めた。
「ふあああ…!ゆうせ、そこっヨすぎ…!イくっ!イっちゃうよぉお!」
「あ…っああ!!っく、、イって、イってくれ…!俺も、…!!」
「んあああ!っあ、あ゛あ゛ああああ!!」
ぷしゃあ、とは遊星の顔に潮を噴射する。遊星はリングがあって吐き出せずに、まだ身体を快感に苛まれていた。
「は、遊星…ごめん、なさい…」
「いや、いい…それより、もう、これ…外してくれ…!」
もうも限界であるらしい。素直にロープとリングを外すと、遊星に跨って抱きついた。
「いれる、ぞ」
「…ええ、欲しい、遊星のが、欲しいの…!」
「…っ!」
性急に突き上げを開始する。余裕のない遊星の表情がを煽って、の全てが遊星を煽った。
ずんずんと腰を進められて、あっという間に最奥へたどり着く。のイイところを的確に探ってぐりぐりと刺激してやると、抱きつかれた腕に力が入る。
「ひあああっ!ゆう、せぇえ!グリグリらめぇえ!ヨすぎるのぉお!」
きゅうきゅうと締め付ける膣が気持ちよくて、遊星はの腰を抱えて思い切り欲望を吐き出した。
びゅーびゅーと音が聞こえてきそうな程の量と時間の長さだったが、衰えていない遊星はそのまま更に内部を犯す。
「…っふ、ぅ…!!あっ、…!く、気持ち、イイ、か…?」
ごぷ、と白濁が垂れて挿入を手助けする。上に乗って感じているは答えられず、仰け反ってヨがることしか出来ない。
見せつけるように突き出された胸も、いやらしく蠢く膣も、全てが愛おしい。
何を思ったのか、は腹、それも遊星が収まっている場所を撫でて、彼に愛されている事を態度で示す。それに彼は思い切り興奮して、どうしようもなくなった。
「こら…!そんなに、煽る、な…!」
「あ…っはああああ!らって、これ、イタズラだからぁ…!」
語尾にハートでもつくんじゃないか、という程うっとりした声を出されて、いよいよ遊星は堪らなくなった。
を壊す勢いで激しく犯す。ずちゅ、ぐちゅ、と淫猥な音と衝撃は、二人を絶頂へと追い詰める。はアヘ顔で、快感を享受した。
「やあぁああ!遊星の、おっきくなったぁ…!おっきくて堅いの、きもひイイ…!熱いのヨすぎてぇ、溶けちゃうよぉお…!」
「ひっ、いィイ…!あ、そんな、締め付け、たら…!…うああ゛あ゛!」
俺のものだ、という気持ちを込めて思い切り突いて抱き締めて、遊星はの中で射精する。しかし彼は、溶けあいたいとばかりに膣の中に自身を収めている状態で、腕に力を込め続けた。
「らめ、遊星…抜いてぇ…!」
「断る、もっと俺を受け止めてくれ…!」
正直いって限界だったが、それでもを愛し続けたい欲のほうが勝る。欲望に任せて腰を振ると、も彼に愛され続けたいらしく、足を遊星に絡めて嬌声を上げた。




「…もうイタズラだったのに、最終的には遊星に攻められるなんて」
「気持ちよかったから…にもヨくなって貰わないとだめだと思った」
何度も何度もやって、気付いたら夕方だった。
なんとか同居人が帰ってくる前に風呂に入って、はカチューシャと尻尾をつけて化け猫の格好に戻る。
遊星も普段着に着替えたが、が可愛すぎて落ち着かなかった。
が貰ってきた飴(これには媚薬は入っていなかった)は遊星が舐めることにして、は彼に渡された棒付きの飴を舐めて、ゆったりと過ごす。
知らない人からもらったものを彼女の口に入れるわけにはいかないという遊星の配慮もとい独占欲からの行動だったが、は気付かずに取り上げられたことに怒っていた。
これくらい俺が買ってやるから、となだめると機嫌が直って、遊星はほっとした。
「…それはそうと、そんな可愛い姿を俺以外に見せたのは頂けないな」
ぎく、との身体が強張る。
「アキはまだいいが、その辺の男もきっとの姿を見たんだろう?」
「…遊星…?」
「俺のものなのに」
ぎゅう、と抱き締められて、はくすぐったかった。遊星の腕のぬくもりは、先ほど失った体力を回復するのに十分で、うっとりして彼の胸に顔を埋める。
「お仕置きだ、アキには話しておくから、俺の気が済むまでその耳と尻尾をつけていてくれ」
「ええ…!?」
「俺の彼女であり猫だ、と充分理解出来たら外していい」
「…そんなの、今すぐにでも外せるわよ…!」
ぷい、とそっぽを向いてしまうが、その仕草すら遊星には愛おしい。
「なら、俺の気が済むまで着けていてもらおうか」
腕の中の気まぐれな可愛い猫は、素直にうんとは言わない。
少し考えて、仕方がない、と言ったのが聞こえて、遊星は思い切り抱き締めた。
「町の男どもの記憶を消してやりたいが無理だからな。代わりに、俺のものだと思い知らせるしかないと思うんだが」
「…もうこれで外は歩かないわ、それでいいでしょう?」
「当然だ、こんな可愛い猫を外に出したら誰に連れて行かれるかわからないからな。お前はずっと、ここにいればいい」
遊星の声は本気で、そういう技術があれば本当にの姿を見た男性の記憶を消していることが窺える。
深く深く愛されていることを自覚して、は彼の腕に甘えることにした。






「ジャック、トリックオアトリート」
「おまっ、なんだその耳と尻尾は…!」
恐らく着るよう強要されたジャケットを着込んだを見て、とてもイタズラとは言えないジャックは、素直にガムを差し出す。イタズラされる気もなかったからちょうどいい。
「ありがとう」
「礼などいいが…耳と尻尾はどうしたと聞いている」
「アキが貸してくれたのよ」
「…そうか」
てっきり遊星が用意していたと思いこんでいたジャックは、思わぬ肩すかしをくらった。
「似合ってないかしら?」
「いや、似合っているんだが、よくその格好で俺の前に立つことをあいつは許可したな」
「…」
顔を赤くして黙るを見て、藪蛇だったかとジャックは思った。
「お仕置きなんだって。彼の気が済むまで私に猫になっていろとのことよ」
「…何の仕置きかは知らんが…きっとそのお仕置きとやらにはそのジャケットも含まれているんだろう…?」
「…あたりよ、鋭いわ」
「鋭いというか…」
ちら、と遊星を見るとばっちり目が合う。その目は笑っていなくて、思わずジャックは顔を逸らした。
「…悪いことは言わん…遊星のところへ行け」
そう言われて、は素直にそれに従う。
やってきた彼女を膝に乗せて、遊星は満足そうに笑った。

「貴様、完全に猫扱いだな…」
遠目でそれを見ていたジャックがそうこぼす。遊星はふふん、と笑って、だって猫なんだからいいだろう、との頭を撫でた。
「まあ何でもいいが、あてつけするんじゃない…」
「それは無理だな、だってこんなに可愛いんだ。自慢するしかないだろう」
自慢はするが、触れても惚れてもだめだ、と。
なんて面倒くさい幼馴染を持ったものだ、とジャックは思ったが、口には出さずに、ただ「勝手にしろ」と吐き捨てた。




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ハロウィン+マリアマリー様が「遊星にイタズラされる話」・私が「遊星にイタズラする話」というお題で夢小説を交換する、という企画で書いた小説です。
こういった企画をするのは初めてでしたが、楽しく執筆させていただきました。
っていうかイタズラしているのかこれ…!お気に召さなければ書きなおします…!



お持ち帰りはマリアマリー様ご本人に限ります。ご了承ください。





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海と星と空と陸/冰覇様から頂きました。
表の説明の通り、あたしが【遊星からイタズラされる】、冰覇様が【遊星にイタズラする】というお題でした。
すっごいイタズラされちゃいましたね、遊星さん!
言いなりが可愛くて堪りません。
最後はヒロインちゃんが言いなりなんですけど!
ベッドでは余裕無いのに、ジャックの前では余裕を見せる遊星さん。
可愛すぎて流石です!!
素敵な作品ありがとうございました^^

こちらの作品は作者である冰覇様の作品です。
無断で持って帰ったり、転載したりなどは絶対にお止め下さい。
また、訪問先ではそちらのルールを厳守しお行儀良くお願いしますね。