密室にも愛はあるらしい 2


※男装ヒロイン





の仕事のメインは収集された戦闘データの登録作業である。
これはと同じくこの出張所に出向かされている全ての研究員が同じ作業を言い渡されている。
何故ならばこの作業は出張所を防衛するために不可欠な作業だからだ。
そもそも如何に防衛をするのか。
当然のことながらボーンカードは適合者にしか着装することが出来ない。
カードが人間を選ぶので、選ばれなかった人間に着装の権利があるはずも無い。
そこで疑似的に戦闘データだけを取り出した、誰にでも着装できる複製カードのようなものを作ってみてはどうだろうと提案が上がる。
発案者はレナードで、当初は量産型のファイターを生み出す目的で提案したのだった。
当時の研究所である程度自由に研究が出来たのがルークのボーンカードだけだったので、とりあえず量産型シャークの生成が計画されることとなる。
この提案にはそれなりの効果が期待され、ボーン研究所は量産型複製カードの生成には成功する。
しかし、適合者を選ばないこのカードは戦闘データの随時更新が必須だった。
つまりシャークを使用した際のデータをきちんと登録せねばこの複製カードに進化は無い。
着装するが如何に強くなろうとも、外側はただ鎧を着ているだけと相違ないのだった。
よって、ルークがネポス人を退けた時には必ずや、他の出張所待機組にも更新されたデータが送られてくる。
いつかここが狙われた時にはその時の最新データが生成した複製カードで戦うことになるのだ。
だから確実に更新は行わなければならない。
本当に顔も見たことがない少年頼りなんて他力本願にも程があるが、出張所組が戦った時にもデータの更新は行われるので彼にはそれで許してほしいと思っている。
最近ルークのおかげで新しい適合者が2人も確保されたと聞く。
残念ながらドラゴンの適合者ではなかったそうだが、現在シャークしかない複製カードのバリエーションが増えるのは良いことだ。
もしかしたら新たな複製カード使用者が此処に配属されてくれるかもしれない。
そうすればこの出張所の防衛も楽になるだろう。
それに。
「……少なくともあいつらは追い出せる…」
パソコンを前には低い声で呟いた。
実は先に出張所へ配属されていた研究員が、今日ネポス人に襲われたらしい。
携帯型ではないがコクーンへの転送はどの出張所にも搭載されており、その中で破壊には至らずとも撃退には成功したと報告が上がっていた。
つまり、今日はこれを登録しなければならない。
最新情報の更新はの仕事の中でも最優先事項に分類される。
しかし、何故だろう。
とても気持ちが沈んでいて、何もやる気になれないのは。
いや、理由は明白である。
「…これ終わったら…寝なきゃいけない…」
実を言えば寧ろ寝たい。
初日から疲れることばかりで何も考えずに朝までぐっすり眠ってしまいたい。
本当に東尾は何を考えてあんな二人を此処へ送り込んできたのだろう。
愛想の無い眼帯男と粗暴な髭面男はが作った夕飯を驚くほどたくさん食べて、ついでにの分まで平らげて部屋に行ってしまった。
食い散らかされたテーブルを愕然とした気分で眺めながら後片付けをしている時、ちょっと泣いてしまいそうになった。
…実は食器を洗いながら泣いた。
だけど泣きながら洗い物をしていたらデータが送られてきたことに気付いて、それだけやってしまおうと思ったのである。
それが一時間前。
時計は既に日付を変えて深夜の0時38分。
のろのろと打ち込み続けて後は完了をクリックするだけで終わってしまう。
「……やだ…」
でも、終わらせなければ。
この一瞬の逡巡の間に敵に襲われたら。
ここで完了をクリックしなかったことで此処を防衛できなかったら。
「…」
嫌でもそろそろ終わらせなければ……明日も明後日もその先もは此処を任されたのだから。
こんなにもこの仕事を嫌だと思ったことがないくらい嫌だけれど、四の五の言ってもこうなってしまったことは仕方がない。
地球の命運と自分の貞操など秤にかけるべくもない。
それでも東尾を恨まずにはいられないほどに。
「…地球が救われたら、所長訴えてやるんだから…」
ついでに髭面男も訴えてやろう。
それには死ぬほど辛いが今夜のことを録音しておくしかない。
強姦される瞬間を誰かに聞かせるなんてとんでもない話であるが、不当な目に遭って黙っていられるような女ではなかった。
罪に対しての罰を免れることを我慢できるならばこんな仕事などしていなかっただろう。
「…あいつ…本当に待ってるのかしら」
時刻は深夜の0時52分。
指定された時間より一時間も遅くなったけれど、寝ていてくれればどんなにいいかと思いながら、は所内を消灯した。




寝ていてほしいと思うの願いは呆気なくも砕け散る。
ノックをするかどうか悩む前に、ドアの前に立った瞬間内側から「入れ」と声を投げられた。
何故分かったのかは分からない。
足音を忍ばせたつもりは無かったが、眠っていてほしい気持ちからあまり大きな足音は立てなかったのに。
「…」
とうとう、この時が来てしまったのか。
白衣のポケットに放り込んだ小さなレコーダーの電源を入れると、意を決してはそのドアを開けた。
掛けるべき言葉も見つからない。
無言で滑り込んだは、背中でドアを閉めた後でその場に立ち尽くした。
「……遅かったな」
ベッドに腰を掛けて、窓に視線を向けているグレゴリーが、視線を移すこともなく言葉だけを掛けてきた。
真っ暗闇の窓の外。
此処は機密上明かせない地球上の何処か。
しかし差し込む月光は地球上の何処にいたって同じ乳白色の輝きを照り返しては地上に降らせているのだ。
月に照らされた薄ら闇に浮かび上がるグレゴリーのシルエットには冷たさこそ滲めど、あの粗暴な雰囲気は掻き消されたかのようであった。
「…食事の後片付けが終わったら、最優先の仕事が来てたから…」
「そーか」
毒気を抜かれたが普通に返答してしまう程に、グレゴリーの周囲の空気は大人しかった。
返答でさえ想像以上に静かな声が返ってくる。
「こっち来い」
「え…?」
「いいから来い。三度は言わねぇ」
「……」
行ってしまっていいのだろうか。
しかし行かねばこの時間は終わらないであろう。
思わず白衣のポケットに手を突っ込んで、レコーダーを軽くなぞって存在を確かめてしまった。
これが動いているかどうかなんてもう確認出来はしないのに。
ゆっくりと足を踏み出す。
元々そんなに広く作られた部屋ではない。
二歩でグレゴリーの座っているベッドの端に辿り着けるし、後二歩追加すればグレゴリーの隣にだって座れるだろう。
「…」
は黙ってグレゴリーの座るベッドの反対側の端に腰を下ろした。
「お前に聞きたいことがある」
「……何、…」
今すぐにでもこの男が覆い被さってくるのではないかとびくびくしていたは、返答の声がほんの少しだけ上擦っていることを自覚した。
それが酷く恥ずかしい。
レコーダーを誰かに聞かせるときはこの辺りは消去してしまおう…なんて考えてしまったりして。
そんなこと今は如何でも良い筈なのに。
「…東尾はお前に俺達のことをどれだけ説明した」
「は…?貴方達の…こと?」
「そうだ」
は更に混乱を極める。
それがこれから行われる行為に何か関係があるのだろうか。
部屋に入った瞬間ベッドに押し倒され、服を毟り取られるのだろうと思っていただけにグレゴリーの意図が分からずは眉を下げた。
「どれだけって…、何も、聞かされてなんていない…。僕が聞きたいくらいだ。あんた達は何なんだって」
本音である。
最も、東尾がもっと説明をしていてくれたとしても、相手の得体の知れなさは変わらなかっただろう。
結局この事態を避けることは出来なかったのではとしか思えない。
「助っ人呼んどくからとか言って…あんた達が来るし…。こんなことになってるしで…僕こそもっと説明を要求したい」
「あのオッサン、俺達のことを助っ人とか言いやがったのか?」
「そうだよ!それだけで僕は呑気にも『きっと適合者なんだ、仲良くしてくれるかな、ボーンの着装見せてってお願いしてみようかな』とか思ってたんだよ!!…そしたら…こんなことになったんだ…!!」
殆ど叫びながら言って泣けてきた。
こんな男の前で涙なんて流してなるものかと思ったけれど、言ってる自分が悲しくて視界が滲んだ。
声も震えてしまいそうで慌てて口を噤む。
グレゴリーは、ここで漸く窓の外に向けていた視線をに移した。
ベッドの隅で小さい体を震わせる処女は、狼にとって非常に味わい難い獲物に映る。
勿論、そういうつもりで部屋に呼んだ。
タダで返すつもりなど、全くない。
それでもその処女が本当に只の獲物なのかを探っておかねばならない。
弟と命を繋ぐために繰り返してきたことだ。
ヴィクトールが今のグレゴリーの立場であったなら、同じくこうやってまずは獲物の匂いを嗅ぎ分けようとしただろうと容易に想像できる。
全てを委ねて信じ切るのは馬鹿がすることだ。
命を奪われかけて兄弟はそう思い知ったのだ。
東尾に命を助けられてさえ、その気持ちが覆ることはなかったのだ。
「杞憂だったか。ならいい」
ゆったりとグレゴリーは下ろしていた腰を上げた。
緩慢な動作で近付けば、獲物がか細く喉を鳴らして緊張するのがはっきりと見て取れる。
その距離は歩数にしてたった二歩。
「ンん?何だよビクビクしやがって。そんなに期待されっとなァ…俺も久々だから本気になりそーだわ」
「期待なんかッ…!!」
していない、と拒絶の言葉を吐くより早く、肩を物凄い勢いで掴まれた。
恐怖に体が竦み上がる。
言葉も、一瞬にして引っ込んでしまった。
「何されンだろって異常にビビってるじゃねぇか。そういうのを期待してるって言うんだ」
唇で笑うグレゴリーの視線は狼そのもののギラつきを湛えている。
掴まれた肩にグレゴリーの体重が乗った。
体が後ろに傾く。
支えきれない。
当然だ。
押し倒されて背中がベッドのマットの上で僅かに跳ねた。
だけどそれすら覆い被さってきた男の体重で殆どを抑えられてしまった。
「…、あ…」
気付けば自分の顔の横に肘をついた男を至近距離で見上げている。
獣の視線から逃れたくて顔を背けたら、首筋に荒い息がかかった。
怖がっている姿なんか見られたくない。
本当は形振り構わず抵抗したい。
その全てを堪えてはぎゅっと目を瞑る。
「イイ子にしてりゃすぐ終わるぜ…」
もぞりと胸の上を手が這った。
「痛くもねェ…。気持ちイイだけで終わるからよォ」
胸の膨らみを確かめるように何度も撫で回すいやらしい手つき。
そんなやり方で誰かに触れられたことなど一度もない。
奇妙な感覚を覚えては逃げるように体を捩った。
しかし誰かの下敷きになった体がそんなに自由に動くはずも無い。
捩った体も結局は殆ど動かせてはいないのだが、それでも反射的に反応してしまうことを止められなかった。
「あ、あ…っ、嫌…っ」
服の中に手が入ってきたことに戦慄して思わず拒絶を口にする。
しかしグレゴリーは耳に入ってもいないような素振りで、下着を押し上げた。
手探りのままで胸を掴み、その先端を抓み上げる。
「んくぅ…っ!」
皮膚の薄い敏感な部分は強い刺激にぷっくりと主張を始めた。
「やっ、あっ、ヤダっ…!触らない、でぇ…っ」
きゅむきゅむと何度も強弱をつけて抓まれると、何故か足の間が熱を帯びるような気がする。
更に尖ってきたところを爪でかりかりと何度も淡く引っ掻かれた。
「あぁっ、…何、するの…っ」
声に張りがなくなってきた。
その上女の言葉が見え始めている。
甘い嬌声と溜め息を漏らすの抵抗が目に見えて弱くなる。
「はぁ、あぁぁ…、や、あ、っ…」
体からは徐々に緊張がなくなり、時折きゅっと張りつめるのはグレゴリーの愛撫に感じた瞬間だけ。
こうなってくると女にしか見えないから不思議だった。
男と説明されていた時は何の疑いもなく男だと思っていたのに。
「なかなか悪くないぜ、お前」
僅かに声に籠る熱。
不思議との心臓が早くなる。
異性からの熱っぽい言葉など、今まで聞いたこともないからだろうか。
ぼうっとするの服を、グレゴリーは捲り上げた。
月光のみが差し込んでいる暗い部屋の中に、の白い胸の輪郭がぼんやりと浮かび上がる。
「あ、な、何…」
服を捲り上げられたことで多少の羞恥心が戻ってきたのか、が体を固くした。
しかし直後にぬるりとする何かが肌の上を這って、びくりと背中をしならせた。
「うあぁっ…」
体内が一瞬きつく収縮したような気がする。
それは全く未知の感覚であり、自身に何が起こっているのかをはまだ理解しきれないでいる。
なのに。
「あぁっ、や、吸わな…い、で…っ!そんな、強く…っ」
膨らんで敏感になった乳首をグレゴリーはきつく吸い上げる。
かぶりついた唇の端からは獰猛そうな犬歯が見え隠れしており、捕食されているような気分にすらなった。
ちゅうちゅう吸われて更に鋭敏になった乳首を舌先で弄ぶように弾かれると訳も分からず体が仰け反った。
「あっ!あっ!…、っ、あぁん…っ、それぇ、おかしく…なるぅ…っ」
柔らかなカーブを描く背中を抱き上げて、甘やかな肌をじっくりと味わった。
それは滑らかな舌触りでもってグレゴリーの本能に爪を立てる。
慣れていない女を殊更趣味にしていないが、久しぶりだと言ったのは本当だ。
口内に含んだ乳首をきゅっと吸い上げる度にの膝に力が籠り、グレゴリーの腰を強く挟み込む。
感じすぎて無意識に強請るこの反応は好ましい。
「はぁっ…、はぁっ…もう、やだ…やめて…」
拒絶を口にするくせに、グレゴリーの服をきつく握り熱に浮かされた流し目をする。
「止めて欲しい顔してねーぜ、お前」
「うそ…、そんなこと…」
だけど指摘にぎくりとしていた。
受け答えの為に唇を離されてしまったことを一瞬残念に思ってしまったからだ。
でも…認めたくない。
認めるわけにはいかない。
逃げようと力の抜けた体を必死に捩って、うつ伏せの状態になる。
そしてぎゅっとシーツを握って抜けだろうとした。
勿論グレゴリーはそこで獲物を逃がしてしまうような甘い男であるはずがないのだが。
の腰を後ろから抱き込んで、うつ伏せのままののスラックスを器用に下ろし始めた。
「あ、嫌…そこは…」
ずらしたスラックスの間にするりと手を差し入れて内股をやんわりと撫でる。
そこは僅かに汗をかいているようだったが、たっぷりと乳首を嬲られたの奥は更にすごい。
「何だ、めちゃくちゃ濡らしてるじゃねーか」
「っ…!」
羞恥心に赤くなる顔をは手で覆った。
知られた。
出会ったばかりの男に体を好き勝手にされて感じてしまったことを。
舌先がねっとりと体を苛む瞬間、初めての快感に体内が熱く震えていたことを。
染みの広がる下着の上から割れ目をゆっくりとなぞると、の体がまたしてもしなり上がった。
「は、ぁあ…っ、そこは…、も、止め、お願い…っ」
「何言ってやがる。今からがサイコ―にイイんだろうが」
すりすりと指先を溝に沿って上下させながら、口答えの罰のつもりで後ろからやんわりと耳を食む。
「あはぁっ…何、するの…っ」
グレゴリーの吐息が掛かって、くすぐったさに身を竦ませる。
「何されるのかはっきり聞きてぇか?」
掠れた声で吹き込むように言った後、グレゴリーはに体を押し付けてきた。
これまでの人生で感じたこともない感覚がお尻の辺りに触れる。
何をされているのかを理解したは力なく首を横に振った。
「い、いい…言わなくて、いい…っ」
「そーか。まァ、賢明だな」
代わりに、腰を抱き込んでいた手をゆっくりと滑らせて、後ろからの胸を鷲掴みにする。
「あぅん…っ、やだ、そんなに…っ、あぁ、あっ…」
乱暴に揉みしだかれては顔を顰めたが、やがてその指先が先程嬲られていた乳首を抓み上げた瞬間。
「くぅんっ!」
あの甘い快感が蘇ってきた。
途端に体から力が抜けていく。
「素直で面倒がなくていいな、お前」
「ど、いう、意味…っ」
「体は正直だって言ってンだよ」
ほんの少し胸を弄っただけでじゅわりとの足の間が湿り気を帯びてくる。
感じやすくて濡れやすい…なかなかの素質だとに見えないのを良いことにグレゴリーは薄暗く笑った。
下着越しのままもう少し指を埋め込むと、熱の感覚も伝わってくる。
じっとりと熱く濡れたこのナカに突き立てる瞬間を想像すると、らしくもなく腰のあたりにぞくりと冷たい感覚が走った。
「…、堪ンねーな」
低くて小さな呟きだったが、恐らくは聞こえたのだろう。
の体が一瞬緊張した。
グレゴリーにはその緊張を取り除いてやる義理もないのだが、セックスは楽しくて気持ち良い方が良いに決まっている。
羞恥心を煽って嬲ることと暴力で蹂躙することはまた違うのだ。
慎重に下着の中に指を差し入れるとの緊張の度合いが強くなる。
それはまあ当然だろうと分かっていたので、いきなり体内へ侵入するのではなく、別の場所を探ることにした。
「やっ、今、何したの…っ。あっ、いや、っ…あぁっ、あ!あ!」
「イイだろ?今から俺が、女に生まれたことを最高に思えるようにしてやっからよ」
ぬるぬるとグレゴリーの指がの敏感な突起を擦り始める。
何をされているのかもうには全く分からなかったけれど、異常に気持ちがイイ。
腰がじんわりと熱を帯びて勝手に跳ねるような感覚。
「なに、これ…っ、あっ、やだ、あっあっ」
「どうだ?こうするともっとイイんだぜ」
もっとイイって。
もう苦しすぎるほど与えられていると言うのにまだ何かしようと言うのか…。
と、思ったの爪先から痺れるような感覚が這い上がってくる。
ぴんと張りつめた何かがぷつんと途切れる瞬間に、体内がきゅううううっと収縮して、寒気がする程気持ちイイ何かが駆け抜けていった。
「やっ!あぁっ!あぁぁぁ…っ!」
掻き抱かれたの体がグレゴリーの腕の中で思い切りしなった。
それは一瞬の出来事だったけれど、が絶頂したのだと理解したグレゴリーは、女を満足させたことに男性の本能が充足するのを味わっていた。
しかし。
「…はぁ、あぁ……」
跳ねた体が弛緩するに従って、グレゴリーはの体の異変に気付く。
「………マジか…」
腕の中でぐったりと浅い呼吸を繰り返すは完全に気を失っていた。
『慣れていない』も極まるとこんなことになってしまうのか。
「…処女相手にやりすぎちまった。おいおい俺はどーすりゃいいんだ」