可愛い弟には悪戯を


とある日のこと。
朝から出掛けていたは一件の仕事を手にして昼食を取りに自宅に帰って来た。
門を潜って玄関に立ちただいまと声を掛けながら呼び鈴を鳴らせば高貴とは思えないほどバタバタとやって来る音が聞こえる。
きっと愛しい次男だろうと微笑みながら待っていればドアががちゃりと開かれ、案の定笑顔で出迎えてくれる最愛の彼。

「姉さん、おかえり」
「ただいま、W」

玄関先で軽くハグを交わし頬におかえりとただいまのキスをし合ってからは中へと入った。
真っ直ぐリビングへと向かってソファーへ腰を下ろせば一息漏らす。

「紅茶でいいか?」

疲れているだろう彼女を見ながらWはキッチンへ入り、返事を聞くより先に準備をする。
ミルクティーが言われればアッサムかと茶葉を探してティーポットで茶葉を蒸らした。

「W、お仕事の依頼なんだけど…」
「んー?」

リビングから書類を漁るガサガサとした音が聞こえてくる。
Wは手元の作業に目を向けたまま耳だけ彼女の方へ傾けた。

「TV番組の新企画で仮装デュエルをやるらしいの。今参加デュエリスト募集してるらしくて…片桐プロも参加するから是非貴方にもって」

面倒な仕事を持ってきたなとWは聞いて呆れる。
それでも疲れている姉を思って少し甘めのミルクティーを用意して運べば彼女の嬉しそうな笑顔にWは小さく笑みを零した。

「俺は見世物パンダじゃねぇよ」

姉の隣に座っては資料を受け取り、Wも紅茶を飲みながら資料を眺めた。

「そうよねぇ…、でも、このお仕事の隔週特番だからお金いいのよ」
「…」

隣で呟かれる生々しい話。
お金には不自由していないだろうと思って視線を送れば出て欲しいと言わんばかりに溜め息を吐いている。

「Wが嫌と言うなら仕方ないわね」

ダメ押しとばかりに呟かれたそれにWは頭を掻いて仕方なさそうに呟いた。

「…はぁ…そんな顔するなよ。着るモノに寄っちゃあやらねぇこともねぇから」
「そう…!良かったわ。じゃあ、昼食べたら衣装を借りてくるから一度試着してみましょうね」

食い気味に声が上がりパァッと音が聞こえそうなほど彼女の顔色が良くなればWは参ったと苦笑した。
のこの笑顔を見るためにだったら何だって頑張れると。
そう、思った。





時刻は夕食を食べ終わった直後。
衣装合わせをするからとに言われWは彼女の部屋にWは訪れた。
数刻前、大好きな姉の笑顔のためなら何だって頑張れると。
そう思った自分の言葉を取り消したくなる現状が今Wの目の間にあった。

「姉さん…」
「ん?」
「聞きてぇんだが」
「何かしら?」

素知らぬ顔で衣装を選んでいる彼女にWは顔を引き攣らせずにはいられない。

「何かしら?じゃねぇよ!何で女モンばっかなんだよ!ふざけてんのか!?」
「仮装はふざけてなんぼでしょう?」
「ふざけるにしてももっとあるだろうが!」
「ほら見て、ネクロドールの衣装もあるのよ」

楽しそうな彼女と違ってWは額に手を当てて頭を抱えたい気分だった。
の楽しそうな笑顔を見るのはWだって幸せになるしいつだって眺めていたいと思うのに今はその笑顔が恐怖に思える。

「W…!」

顔を上げたがWを見る。
期待に満ち溢れたその眼差し。

「…ンだよ…そんな目で見たって俺は着ねぇからな」

眩しいくらいの表情にWは咄嗟に視線を逸した。
今彼女の方を向いたら羞恥よりも喜ぶ顔を優先しそうだと思えばこの部屋にいるのは危険だと判断して踵を返してドアへと足を向けた。
そんなWにはきょとんとする。

「W、どこ行くのかしら?」
「付き合ってらんねぇよ。部屋に戻る」

いなくなろうとしているWを見ながらは顎に手を当てて考えた。
Wがドアノブに手を掛けた瞬間ゆっくりと口を開き、きっとこの甘美な誘惑に彼は勝てないだろうと知りながら呟いた。

「…お薬…」
「……、」

自分が呟いた言葉にぴくりと反応を示すW。
ドアノブを回したまま動かないWにきっと言葉の続きを待っているのだろうと更に言葉を重ねた。

「玩具…」

ここまで来るとWはドアノブから手を離して振り返った。
困ったような参ったようなそんな表情をしていて頭を掻きながら近寄って来る。

「はぁ…、わーったよ!次の休みには一日俺に付き合ってもらうからな、姉さん」
「ふふ、じゃあこれ」

思惑通りに動いたWには満足しながら彼に下着を手渡した。
手渡されたそれをきょとんと見つめるWには一言呟いた。

「下着もちゃんと替えてね?」
「ハァ!?姉さんいい加減にしねぇと俺もキレるぞ!」

Wは手にあるそれを握り締めて声を荒げるが次の瞬間には硬直した。

「そうよねぇ、やっぱりお姉さんの下着じゃ嫌よね。…今から買ってくるべきかしら」
「っ…、姉さんの…」

の言葉にWは反応して視線を手元に移す。
手に持っているのが彼女の下着でそれを彼女は穿けと言っている。
ある種のプレイな気がして体の中心が熱くなって興奮すれば、生唾も出てきてそれをごくりと飲み込んだ。

「ん?どうしたの?」
「チッ!穿けばいいんだろ穿けば!」

が穿いた下着を自分が穿いてそれをまたが穿く。
それを想像するだけでぞくりと興奮したが。

「心配しなくても新しいのを卸したから」
「あー…」

残念の一言に尽きる。
洗濯したと言えど彼女が穿いた下着を本人の許しを得て穿けたというのに。
違うと言われれば高揚した気分も一気に萎えて大きな溜め息が出た。
まるで自分のファンサービスを返されているようなそんな気分。

「ふふっ、どうしたの?」

目の前では楽しそうにしているがいる。
今日はいちいち彼女の手の平で踊らされている自分に情けなくなりながら穿くと言った手前止めることもできずに肩を落とした。
大好きな彼女のその笑顔に全て許したくなる自分にもどれだけ惚れているんだと頭に手を当てる。

「…ンでもねぇよ…で?何着りゃあいいんだ」
「んーまずは制服かな?はい、これ」

差し出された制服はVも通っているハートランド学園の物。
情けなさで最早姉の目の前で着替えることに羞恥を感じなくなればさっさと終わらせたくて彼女に背を向ければ制服に着替えていった。

「…妹がいたらこんな感じなのかしら」
「まじまじと見てんじゃねぇよ姉さん」

背中に痛いくらいの視線を感じて顔を引き攣らせながら言われたとおりに下着も替える。
着替え終わって振り返ろうとすれば背中にトンッと衝撃が走って直ぐに彼女の腕が腰に回った。

「どうした」

抱き締めることはあってもあまり抱きつかれたことがなければ少しドキドキしながらの頭に手を乗せた。

「んー、ちょっとねぇ…羨ましいなって」
「何が?」
「足、すらっとしてて綺麗」

目線を下に移せば腰に回された腕が自分の太股を撫でていてぎょっとし慌てて彼女を引き離そうと体を押し返した。

「ちょっ…姉さん…!」
「あん、もうちょっと…んっ、すべすべしてる…」

Wが押し退けようとすればするほどはキツく抱きついて手をスカートの中へ侵入させる。
指先でいやらしく太股を撫でればWはびくりと体を震わせた。

「姉さん…っ、衣装合わせだろ…!」
「合わせてるじゃない。ちゃんと下着とも合っているか見てあげるわ」

は背伸びをすれば太股を撫でていない手で襟首を掴んで下に引っ張る。
露わになる白いうなじにちゅうっと音を立てて吸い付けばWは吐息を漏らして身を硬直させた。

「っ…は…、姉さん…止めろ…ッ」
「んっ、ふふっ…何だかイケナイことしてるみたい…」

Wの脇から前を覗き込めばスカートに僅かだが膨らみができていて、Wはそれに気づいていない。
は舌舐めずりして襟首を掴んでいた手をその膨らみへと移した。

「ねえ、さ…っ」
「これは何かしら?」

やんわりと撫でながら耳元で甘く囁けばWは顔を真っ赤にする。
このまま好き勝手にされるかとWは勢い良く振り返っての肩を押し返した。

「姉さんのせいだろ!もうやめろ!」

ハァハァと呼吸を荒くするWの瞳は僅かにだが潤んでいる。

「ふざけんのも大概にしろよ!」
「あら?Wに怒られる日が来るなんて」
「姉さん…!」

いつから真面目になったのかしらとはからかいながらWの目の前にしゃがみ、終始にこにこと笑ったままスカートに手を掛けた。

「ちょっ…!やめろ!捲るんじゃねぇ!」

スカートを捲ろうとすればWは必死にスカートの裾を掴んで下に引っ張っている。
下着が見えそうで見えない絶対領域にこれは興奮するとはまじまじと境目を見つめた。

「恥ずかしがらなくていいじゃない。何回下のお世話をしたと思ってるのよ」
「この格好だと恥ずかしくもなんだよ!」

今日はヤケに騒ぐ彼に構わず太股にキスをして舌を這わせる。
ビクビクと反応するWを見上げながら少しずつ舌を上へ滑らせてスカートの境目に吸い付いた。
ちうっとキツく吸って痕を残し太股を上下に撫でる。

「綺麗に付いたわね」
「姉さんの変態…ッ…」
「そんなことを言って興奮してるのがバレバレよ」
「クソッ…!」

太股に舌を這わせているだけで少しずつ反応している膨らみに小さく笑いながらこのまま押し倒そうなんて考えただが、顔を真っ赤にして震えるWが可愛くて悪戯心が刺激されれば何もせずにすっと離れた。

「…ごめんなさいね、悪戯して」
「え…?」

いきなり離れて衣装を選び始めたにWはきょとんとし、中途半端に高ぶった熱のやり場がなくて目を泳がせた。
期待していなかったわけでもなくて離れたに手を伸ばした。

「姉さ…っ、」
「どうかしたかしら?W?」
「…あ…いや、なんでもねぇよ」

続きをして欲しいと頼もうかと思ったが自分の格好を思い出しこんな格好でするなんて無理だと目を伏せて伸ばした手を下ろした。

「そう?じゃあ次はそうね…」
「はぁ…」

一着だけでは終わらないらしくこれがあとどれだけ続けられるのだろうかと思うとWは憂鬱になってきて肩を落とした。
それでも次の休みには彼女に色々強要できると頭の中では楽しいことを妄想して必死に堪える。

「これにしましょう。はい、W」
「あ?これ…」

彼女から手渡された服は良く見覚えがある服だった。
衣装でも何でもない彼女の私服。

「病院にいたときに私が着てた着替えやすいワンピース。ゆったりしてるからWも着れると思って」
「……、」

差し出された服にWは言葉を詰まらせて体を硬直させた。
どんな衣装でも恥を偲んで着るつもりだがこの服だけはどうしても着られないと躊躇って服から目を背けた。

「どうしたの?W」
「っ…なん、でもねぇよ…、他の…服はねぇのか?」

彼女の着ないのと言いたげな視線に気付くもWは気付かないフリをして目を逸らし続けた。
そんなWには首を傾げながら見つめる。

「女装はでこれで終わりにしようかと思ったんだけれど」
「…そう、か…」

の一言にいろんな思いが交差して。
それでもこの服だけはどうしても着ることができないと目を伏せた。





姉さんが入院していたときの話。
体の関係はおろか付き合うこともせず、まだ自分の気持ちを隠して普通の家族をしていたころ。
俺は三日と空かずに姉さんに会いに来ては暇だと言う姉さんのためにデュエルの相手を良くしていた。
ナンバーズ集めで戦うデュエリストよりもよっぽど手応えが合って楽しいデュエル。
それに何より姉さんの喜怒哀楽を見てるだけで十分に楽しかった。
小さいころは姉さんにデュエルを教えてもらっていたが今は俺の方が強くなっていて。
教え子の俺に勝てなくて悔しがってムキになる姉さんは本当に子どもっぽくて可愛かった。

「…あ、そろそろ洗濯物洗いに行かないとなぁ…」
「洗濯?溜まってんのか?」
「えぇ、そうなの」

姉さんの視線の先にはゆったりめのワンピースがハンガーで干されている。
その下の洗濯カゴらしい物にはタオルで中身が隠されているがそれが洗濯物のようだ。
話を聞けば病院のコインランドリーで洗うらしく入院患者数も多いために毎日は洗えないという。

「…ふーん…」

洗濯物を見ていればふと疚しい考えが浮かんだ。
困ったようにしている姉さんを視界にいれながら頭の中では欲望が渦巻いていて。
興奮で涎が出てくればそれを静かに飲み込んだ。

「なぁ、それ…俺が洗ってきてやろうか?」
「え?」
「家で。コインランドリーだと金も掛かるし、実家の匂いの方が姉さん安心するんじゃねぇか?つか、コインランドリーで洗ってるって家の連中が知ったら騒ぐだろ」

最もらしい理由を付けて提案すれば姉さんは申し訳無さそうにしながらも笑みを見せた。

「いいの?」
「あぁ、どうせほとんど毎日来るしな。流石に忙しくなったら姉さんに自分で洗ってもらうしかねぇが」
「うん、ありがとうW。お願いしてもいいかしら?」

姉さんの頼みにひとつ返事で頷いた。
ほぼ毎日殊勝に通った甲斐があったと内心ほくそ笑みながら、洗濯物を紙袋へ詰めて家へ持ち帰った。
真っ先に自室に向かってはベッドへ直行し、紙袋をひっくり返す。
衣服だけでなく下着もあれば興奮して呼吸を荒くしながら干されていたあのワンピースを手に取った。
背徳感を覚えながらもゆっくりと顔をワンピースに近づければふわりと香る姉さんの匂いに体の中心がどくりと脈打った。

「…はぁ……あぁ…、姉さんの匂い…んはぁ…、姉さん…、姉さん…っ、んっ…あぁ…すっげ、んっ…はぁ…」

姉さんの服に顔を押し付ければ抱き締めているような感覚で。
匂いを嗅ぎながら自身を取り出した。
匂いだけではち切れんばかりに勃起している自身。
いつもは姉さんの写真や隠し撮した声だけで慰めていたが、今は身に付けているものが手元にある。
それだけで興奮が止まらなかった。
ガチガチになって血管が浮き出ているそれを掴んで上下に擦れば至高な快楽に全身が震えた。

「姉さん…、はぁ…はぁ、んっ…姉さん…好きだ、んっ…」

扱きながらイヤホンが刺さったままのボイスレコーダーに手を伸ばして耳にイヤホンを装着する。
再生ボタンを押せば自分と姉さんがたわいもない会話をしている。

「っ、ふ…、くっ…!あぁ、可愛いな姉さん…っ、ん」

耳元から聞こえる音声。
どうやらデュエルを始めるらしい。
デュエル中が一番興奮する。

「はぁっ…ふ…、ん…姉さん…っん」

卓上デュエルと言えどアタックを受けたりカウンターを受ければ声が上がる。
「あぁっ」「いやっ」「止めてっ」「うっ」
別にいやらしい声ではないが俺にとっては十分な破壊力だ。
安易に行為中を想像できるその声と言葉に背筋をゾクリと震わせた。

「あぁ…可愛いな…抱きてぇ、…姉さんの可愛い口に、…俺の咥えさせて…、犯してぇ…っ」

背徳感を覚えていたのも最初だけだ。
最初は写真を見ながらするのにも罪悪感があったが今じゃこれだ。
写真と声と衣類に囲まれては自慰をする自分。

「姉さん…っ、俺の、…女に…っ」

自身の先端からは先走りが溢れぬちぬちと水音が鳴る。
あの細い指で扱かれればどんなに気持ちいいだろうと思えば想像するだけで腰にキて顔を歪めた。

「あぁ、…姉さん……だけいればいい…、…っ、んっ、はぁ…!はっ、出る…ッ、気持ち、い…っ…ンくッ!」

姉さんの匂いにクラクラして出したくなれば側にある洗濯物を取って自身に被せる。
たまたま手に取ったそれが下着だったことに気づけばぞくりと興奮して、直ぐに欲をぶちまけた。

「はぁ…はぁ…、ん…っ、あぁ…出しちまった…の…姉さんの下着に…、クッ、ははははっ…!あぁ、可哀想な…、弟の自慰のオカズにされてるだなんてなァ?!」

背徳感と罪悪感を覚えながらも服を汚すだけで姉さん本人を汚したような気分になって興奮した。
舌舐めずりすれば射精してもまだ勃起している自身を汚れた下着ごと扱く。
姉さんの下着と自分の出した精液にまるで中出しした膣内を犯しているような気分になって恍惚な溜め息を漏らした。
目を瞑れば姉さんが自分に組み敷かれていて。

「やめっ、あっ!んっ、トー、マス…っ、ダメっ、こんなっ、あぁっ、家族で…っ!」
「アァ?ダメ?こんなに相性がばっちりなのにダメはねぇだろ。俺のに食いついて離さねぇ…あー、外に出せねぇなァ?…クク…今すぐ中に出してやるよ、オラァ!」
「やっ、やだ!やだぁああ!赤ちゃん、赤ちゃんができちゃうっ!いやぁ!止めてトーマス!いやぁあ!」

泣き叫ぶ姉さんが目に浮かんだ。
そんな姉さんを無理矢理犯して、止めてと叫ばれるたび感度も興奮も増した。
男を知らない姉さんに俺を刻み付けて俺なしでは生きてられないようにしてやろうと俺は乱暴に膣内を犯した。

「やだっ、トーマスッ!んぁ、あ!やっ…私達…ッ、きょうだ…ぁあっ!やぁあ!」

必死に押し返して来る小さな体を力任せにベッドに押さえ付け、腰をぐっと突き上げては子宮口に自身の先を当てて精液をドピュッと中に注ぎ込んだ。

「っ、はぁ…ん…ふぅ…、あー出る…、ククッ、ハハハハッ!あーあ!がエロいから思わず中に出しちまった」
「…ぁ、嘘…、本当に…中に…っ、うっ…ひっ…酷いわトーマス…こんなッ…こんなこと…っ!」

中出しされて絶望な表情を浮かべる姉さんを見下ろしながら孕んで欲しいと子宮辺りを撫でる。
泣きじゃくる姉さんは本当に綺麗でいつまでも見ていたいと思いながらずっと閉じていた目を開いた。
現実に引き戻される寂しさと虚しさ、ぐっちょりと汚れた右手に溜め息を吐いた。

「…はぁ…本当に俺の女にできたらな…」

実際に犯すことも気持ちをぶちまけることもできない。
何よりも姉さんの笑顔が大好きでそれを見るためなら力も出るのに自分から手放すなんてできなかった。
虚しさに気分が落ち込みながら夢を見るくらいいいだろと開き直った。





今でも鮮明に思い出すあの頃の一人遊び。
匂いと写真は最高のおかずだった。
姉さんの服と…姉さんの匂い。
あの時を思い出すだけで条件反射で今も興奮する。
姉さんの服の匂いが消えるまで何度とも欲をぶつけて。
ちゃんと洗って返せば何も知らない姉さんはありがとうと微笑んでそれを着る。
それに俺は凄く興奮した。
いくら洗ったと言えど、自分の精液が掛かった服と下着を姉さんが着ている。
それで孕めばいいのになんて思いながら、俺は薄っぺらい笑顔を張り付けて姉さんと談笑していた。
まぁ、結局我慢できず退院する前に摘まみ食いしたわけだが、まぁあの時は合意の上だったし。

「W?ちょっと、聞いてる?…W?」

服を握ったまま動かないWには何度も声を掛ける。
自分の声にぴくりと反応したWにホッとして笑みを向けるが、Wの困ったような視線に首を傾げた。

「…何でこの服出して来やがった」

はWの質問に答えずふわりと微笑みながらゆっくりとWに近付いて密着した。
スカートの上から自身に触れて根元から先端へと指を滑らせる。

「っ、姉さん…っ、何…ッ」
「貴方の思い出の服だと思ったのだけれど…違った?」

含み笑いしながらWを黙って見つめる。
ふふっと声を漏らしながら自身を撫で続ければ、Wは硬直したまま視線だけを逸した。
次第にスカートにラインが浮き出てくれば膨らみがはっきりと分かるようになり、は満足してにっこりと微笑んだ。

「…姉さん…何が言いてぇんだ」
「さぁ?何でしょうね?」

Wの首に片腕を回して背伸びをしてキスをする。
啄むようにキスをしながらも膨らみには手を添えていてゆっくりと撫でながら囁いた。

「お着替えするか、自分でスカートめくるか…好きな方を選びなさい」
「ハァ!?」

どちらにしてもWからしてみれば恥ずかしいことこの上ない。
洗濯済みだが自分の精液をどれだけ飛ばしたか分からないワンピースを着るか、女性物の下着を自ら晒すか。
逃げようとしてもの視線から逃れられるわけなく苦虫を噛み潰した表情で悩んだ。

「…クッ…!」
「そんなに悩むことなのかしら?」

しばらく考え込んでいるWを見て一旦離れる。
スカートを捲るよりワンピースを選ぶと思っていたが、Wの手からワンピースが離れた瞬間目を見開いた。
Wは真っ赤な顔をしながらスカートの裾を握り締めてゆっくりと捲っていく。

「あらあら…」

捲る方を選んだWにはびっくりしながらも彼の恥ずかしがる姿にうっとりする。
スカートから覗く下着からは反応した自身が下着を押し上げていて先端が少し顔を出している。

「W、少しそのままでいてね」
「クソッ!早くしろ!」

顔を真っ赤にしているWに近付いて目の間にしゃがめば、彼を見上げながら下着の上からぱくんと自身を咥えた。

「んなっ!?ん…!ね、さぁ…っ…」

跳ね返したいのに熱いくらいの咥内に吐息が漏れて刺激を求めて内腿を震わせた。

「っふ…ぁ、あ…ン…、姉…さん…」
「W…可愛いわ…んふっ…ふ…、ん…、はぁ…すごい…くっきり…」

自身を横に咥えてぢゅるっと音を立てながら甘噛みし、下着からはみ出ている先端をちろちろと舐める。
目線を上げれば恥ずかしさと快楽で表情が揺れ動いていて、こんな表情もできるのだとうっとりしながら下着の上から愛撫を続けた。

「ン…、はぁ…姉さん…、んっく…」

苛められるより苛めたいのに目の前のが自身を嬉々として咥えてくれることに喜びを感じてしまう。
随分と淫乱になったものだと見下ろしながら少し腰を揺らした。

「姉さん…も、…はぁ…ぁ、もっと、咥え…てくれ……っ…」
「ん?はぁ…Wったら…」

スカートを捲りながら懇願することにWは苦悶な表情を浮かべているがその表情には快楽も混じっている。
Wのあまり見たことのない表情にはドキドキしながら意地悪く首を横に振った。

「ふふっ、まだ駄目よ、W…もっと苛めてしまいたいわ…」

形が分かるほど下着を押し上げている自身を指でなぞって焦らしていれば途端スカートがばさっと落ちてくる。
スカートの中に頭を突っ込んだ形になってびっくりしていればWの手がスカートの中に入ってきた。

「……、もう限界だっつってんだよ…咥えろ」

下着が下にずり下ろされれば猛り勃った自身が頬にべちんと当たり、スカートの中なせいか雄々しい匂いが充満し始める。
その匂いにはくらっとすれば苛め抜きたいのを忘れて言われるがままにそれを軽く握って舌を這わせた。

「相変わらず我慢ができない子ね…ん、トーマス…、んぅ…」
「はぁ…、はぁ…、……、っぁ…」

裏筋をゆっくりと舐め上げて先端にキスをする。
びくりと自身が脈打てばちゅっと音を立てて何度もキスを繰り返した。

「…トーマス…イケナイ子ね…こんなにはしたなく汁を漏らして…」
「はぁ…ん…が、っは…可愛いことしてくれるからな」

スカートの中で必死に咥えているにゾクゾクと興奮しながらこれで顔を見られなくて済むと天井を見上げた。

「っ…ふ…っ、くっ…!あー…、いい…それ…」

ちゅぷっと咥え込む音が聞こえてきて自身が熱に包み込まれ根元からねろっと舌を絡ませられる。
見えていない分、何をされているか予測がつかなくて感度が増して気持ちが良い。

…っ、っふ…はぁ…、」
「んぅ、トー…マス…気持ちいい…?」
「いいから…そのまま続けろ…」

根本から先端へ舌を這わせられれば気持ちよさに自身がびくりと脈打たせる。
膨らむ自身にの苦しそうな吐息が聞こえてくればそれだけでWはぞくりと興奮した。
きっと熱っぽく物欲しそうな表情をしていると思うとそれだけでWは理性も我慢も吹っ飛んで押し倒してしまいたくなる。

あぁ、挿れてぇな…。

視線を下ろせばスカートの中でもぞもぞとしているがいて押し倒そうと彼女の肩に手を乗せた瞬間、ぎりっと根元を握られWは呻いた。

「っ、何…しやがる…!」
「考えていることが分かるからよ」

いつまでもスカートの中にいると流石に息苦しくなってスカートから出てくればスカートが汚れないよう持ち上げながらW自身を扱いた。

「衣装汚しちゃうから、今は口だけ、ね?」

舌を出してゆっくりと自身を舐め上げながらまた咥え込み、ぐぽっと音を鳴らして口いっぱいに含んだ。
顔を前後させながら口を窄めて絞りあげれば口の中でびくりと自身が痙攣する。

「んぁっ、は…、…っ、はっ…はぁっ…」

口いっぱいに含みながら溢れている部分を手で扱けばびくびくと自身が脈打つ。
割れ目とくびれに舌を絡ませればWからは気持ちよさそうな吐息が漏れた。
は扱きながら口を前後へと動かせばWの吐息が多くなり、見上げればイキそうになっているのか顔を歪めている。

「はぁ、ァ……それ、いい…、は…ぁ…も、イく…ッ、はぁ…っ、悪いッ、ン…ッ!」
「ンぐ!?ふぐぅ!んっ、ん!」

遂に快楽に我慢できなくなっての頭を掴めば乱暴に腰を振り始めた。
はびっくりしてスカートから手を離しWの太股を掴んで頭を引いて逃げようとするがWにがっしりと掴まれていて逃げれず苦しさに涙を流した。

「はぁ、はぁ…は…、、あまり調子乗ってると…ッ、はっ、俺だってな…ん!」
「ふぐ…!んっ、ふぅ、まっ…、とぉ…ま…っ!」
「ハッ、形勢逆転して…っ、悔しいでしょうねぇ…!」

ぐっと喉奥まで差し込めば苦しそうながいて、それに興奮すれば自身が膨れ上がる。
今口の中に出してしまえばきっと噎せるだろうと思えば口角を上げて見下ろした。

「苦しいか??俺が今イッたら…どうなると思う?」
「ふーっ、ぐふっ…ふっ…ふぅ…!」

形勢逆転して涙目になる彼女を見下ろしながらニヤニヤと笑っていれば途端下半身に強い刺激が走って体を丸めた。
甘噛みされてると気づくころにはもう遅くて。

「んぐっ!っ……、良くも…っん!ぁ…!やっ、め…ッ、ン!」
「このまま…っ、ん…イッて…しまいなさい…っ」

痛すぎない程度の甘噛みにWはビクビクと痙攣し腰が抜けそうになって咄嗟にの頭を抱きかかえた。
見下ろせばしてやったりといった表情のがいる。
舌打ちするが快楽が強すぎて出てしまわないように堪えるのが精一杯で声を抑えることができずはしたなく喘ぎ声を漏らした。

「くっ、ん…ぁ、出る…ッ、ンっ……ッ、出る…ッ、イク…、イクッ!んあっ、んっ、…あ、あぁ…ッんく!出る…ッ!」
「んぅ…!んっ、ふ…、んー…」

ガチガチになった自身を一噛みすればびゅるっと勢い良く舌に欲が吐き出される。
断続的に飛び散るそれが口いっぱいに溜まっていけばゆっくり飲み込んでいった。

「んくっ…、んっ…ん、は…、すごい、いっぱい…っん」
「はぁ…は…、はぁ…は」

股間にの頭を押し付けるように抱き抱えたまま荒い呼吸を繰り返す。
少しぼーっとしているWには少し意地悪したくなって、直ぐにまた根元まで咥え込んだ。

「え、姉さん…っ、まっ、ァアッ!アッ、ンァ!」
「ふっ…、んっ…」

イッたばかりなのに強いくらいに咥え込まれれば声が自然と甲高くなり咄嗟に片手で口を抑える。
を引き剥がそうと快楽で震える手で弱々しく押し返した。

「あふっ、まっ、いっ、待っ、て…!もういい…!も…!いい…!からッ、ンァ!ア!ァア!…ね…さ、っ…ぁあ!あっ、待っ…!」

ガクガクと足を震わせるWに楽しくなってきたはそのまま強く吸引しながら首を前後に動かす。

「ヒィッ!ぁがっ、あ!あぅ!イッ…あぁ!やめっ、も…!やめっ…!ンァア!ア!」

フェラを続ければ甲高い声が上から振ってきて見上げれば涙目になって首を横に振っているWがいる。
可愛いと微笑むがこの先はまだ早いかと口を離した。

「ぅあ…っ、あ…、っ…」

快楽から開放された瞬間、Wは膝から崩れ落ちてへたり込んだ。

「はぁーはぁー…っ、はぁー…はぁ、…さい、あく…だ…っ、はぁ…」
「ふふっ、可愛いわよ、W」

涙目で睨んでくるWに微笑みながら頬にキスをする。
付き合ってくれてありがとうとお礼を込めて頭を撫でるもパシンと手を払われてしまい目を丸くした。
むすっとしたまま視線を逸らす彼に怒らせてしまったと肩を竦めながらは汚れた口を舌で舐めて綺麗にしながら持ってきた衣装の方へと移動した。

「…もう…、はぁ…、はぁ…嫌、だからな…」
「あら残念。じゃあ」

一つの衣装を取り出して手に持てばWの目の前へ来てしゃがんだ。
ふざけた衣装ではなく男性物の衣装にWは眉を顰めた。

「……姉さん…、からかったな」
「Wのあんな可愛い姿、見るのは私だけよ」

ちゃんと用意していたにWはムッとするが申し訳なさそうにごめんと謝られてしまえば怒っていられず溜め息を吐いて頭をガシガシと掻いた。

「ったく…」
「怒ったかしら?」

悪戯した癖に不安そうにしている彼女が可愛くてWは困ったように笑えばの頬をそっと撫でた。

「ちょっとだけな。それより、何であの服出したんだよ」

気持ち良さそうに目を細める彼女を見ながら気になるのは意味深に言われたワンピースのことで。

「…さぁ、何ででしょう?」
「とぼけんなよ」
「……、トーマスがお姉さんに隠し事をするからいけないのよ」

はWからふいっと視線を逸らせば側で小さく息を吐く音が聞こえる。
逸らされたことが不安だったのかWは直ぐにの顔を覗き込んだ。

「幻滅したか?」
「別に。らしいなと思っただけよ」
「それだけか?」

怒ることもせず呆れることもせず微笑むだけでWは戸惑った。
普通だったら嫌なはずなのにと思っていれば聞くより先にの口が開いた。

「楽しんでいたのは貴方だけじゃないってことよ」
「…は?どういうことだよ」
「貴方も教えてくれなかったから私も教えてあげない」

戸惑うWにふふっと笑顔を見せながら汚す前に脱いでしまいなさいと頭を撫でる。
彼から離れて衣装を片付けようと背を向ければ視界に下に落ちたままのワンピースが入った。
視線を移せばフッと微笑み散らかった衣装を片付けていった。







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はい!myosotis -シノグロッサム-の有栖様より頂きました。
うはーやばい。お願いしたのは女装で夢主に悪戯されるW君だったんですけど…。
大好物のオナニーまで読ませてもらってしまって…はぁはぁはぁ。
いやーもうすごいですね!才能ですね!!!
本当にご馳走様でした!!!!

こちらの作品はご厚意で掲載させて頂いている作品となっております。
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閲覧のみで宜しくお願い致します。